第19話

住職と話をして、寺を案内してもらってご飯食べて…昨日やったことはそんな感じ。

そのまま寝ていたら隣から音が。恐る恐る障子を開けたら、ゆきみさんが帰ってきていた。お布団を敷くところだ。こっそり覗く。


おかえりなさい。


「…え?起こした?」


しまったー。話しかけちゃってた!


「気にしないで寝て」


ゆきみさん、帰ってすぐ寝るの?


「え、なに?しゃべりたい?」


「おやすみなさい!」


慌てて閉める。お風呂入らないのかな。朝起きてからなんだろうか?不規則な生活してる。


私は早起きは得意。朝練とかしてたし。朝ごはんを作るかもしれないし、厨房に行くことにした。昨日なにも手伝ってないし。


「おはようございます」


「早いね」


お坊さんたち作業してる。


「私も手伝います」


「ありがとう」


男の人ばかり。今の格好は、Tシャツにスウェットで寝巻きのような私服。


ううーん、見られてる。


ただおにぎり握ってるだけなのに。ちらちら見られる。女の子が珍しいのかも?


「山本さんは、高校生なんですか?」


「い、いえ。辞めました」


昨日、晩ご飯の席では住職がみんなに私を紹介して、ご飯をもくもくと食べておしまい。みんなしゃべりたかったみたいだ。


「巫女になりたいから来たんですよね」


なぜかそう紹介された。どうして?


「熱心ですね」


違うのにー

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