飯食う時にする話
甘木 銭
朝食 目玉焼き
「なあ」
「何? 兄ちゃん」
「飯食っとる時にこんな話するんもどうかと思うけど」
「なら言うなよ」
「なんで人間っておしっこして水流した直後くらいにうんこしたくなるんだろうな」
「はよトイレ行って来いや」
小山家の朝の食卓には、いつものごとく白米と味噌汁が並んでいる。
日替わりのおかずは今日は黄身がトロトロの半熟目玉焼き。
綺麗に整頓された台所のすぐ前に設置された4人用のテーブルと椅子。
流しから向かって左、対面で食器が並べられているのが兄弟2人の席である。
「スッキリしました」
「ええからはよ食え」
洗いたての手を擦りながら席に戻る兄の康太とは対照的に、シンクの向かい側の席に座った弟の晃星は、朝食をほとんど食べ終わり、食器を持って立ち上がった。
今日も、一日が始まる。
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