誤字脱字まみれの本

常闇の霊夜

誦なと曰っているのに……。


「なんだこの本。誤字脱字塗れじゃん」


その男は、賢かった。賢かったからこそ、ある本を見つけた。その本は全てにおいて意味不明な本。誰が何と読もうが、誤字脱字ばかりでまるで話にならない。


「しかもページ数五ページしかないのか?」


しかしこの程度、何とでもなる。そう判断し早速読み解こうと、辞書片手に早速読み解いていく。


「えーまず最初のページは……」


『握万潮丸の四方:誦藻の静明を   て潮丸し す』


「なんだこりゃ……。もしかして何か意味があるのか?」


文字は、五時塗れだがどう読むのか分かる。それがその読み潟だと知っているように。


「んで次のペ ジは……」


『溢:この の を  言で  します』


「なんだ、このペ ジ?」


漢は、 を え、治署を る。


『煮:こ で低 せば  武す』


「 す す誦め無くなって たぞ 」


 る 、漢は が く るのを丸 る。


『山:継のペ ジに幾っ ら、お宗い 』


「厭な 丸が る」


だ 、漢の は のペ ジを幕る。


『四。終わり』


「あ」


後日。男は遺体として発見された。


「ひどいもんですね、爆弾でも爆破したんでしょうかね?」


「こうも四方に肉が飛び散ってちゃ……。判別は不可能だろうな。ところで例の本があったというのは本当か?」


「えぇまぁ……。読みます?」


「いや、やめておく。それ、捨てておけよ?」


「はい。自分本なんか興味ないんで大丈夫ですよ」


「……ならいいんだがな」


 て、 吏の 治は換 る。


朗病死にはある門司が鋸っていた。


『なお。これは見た物に感染する』

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誤字脱字まみれの本 常闇の霊夜 @kakinatireiya

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