音は消え行き、色は残る

@cana0305

第1話 砂漠を歩んだ行く先の音楽

「私、行かないよ」

ここから私の忘れられない恋愛小説楽譜が始まった。

忘れもしない、コートから抜ける寒さを感じながら大きなターミナル駅に

着いたのを。

あの頃の私は、とにかくガムシャラだった。

自分が何をしたいのか、どんな職業に就きたいのか、どんな未来を追いかけたいのか。その時の私には何も無かった。


それだけじゃない。どんな人生を歩みたいのか、どんな男性を好きになりたいのか、どんな世界を受け入れられるのか自分のキャパシティを分からなかった。


でも、私は何故か行った。友人に誘われた小さな音楽を奏でる場所に。

新しい世界を見てみたかったのかもしれない。


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