ボイス動画用台本

安条序那

『推しがお家に帰ってくるよ』

『推しがお家に帰ってくるよ』          

                              安条序那


※セリフ部は演じる人が読んでください。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

寒い日の夜八時、小さな水溜まりが凍っている。澄んだ空気に今日は月が綺麗に見える。

インターフォンが鳴る。玄関の方でがさがさと音が鳴る。



推し『ごめ~ん、開けてくれない? 荷物いっぱいなんだ~』



扉を開ける音の後、推しが重たい荷物を抱えて玄関に上がってくる。



推し『は~~疲れた疲れた……今日はね、お仕事終わった後お買い物してきたんだ。確か冷蔵庫の中、殆ど無くなってたんじゃなかったっけ?』


推し『そうだよね、そんな気がしてたんだ。い~っぱい買ってきたよ~。半分、持ってくれる?』


推し『えへへ、ありがと』


二人で荷物を持って家の中へ入っていく。


推し『ほんっとうに重いでしょ。今日はね、大根とか白菜とか安かったんだ~。だからね、今日は鍋にしようと思って。お肉も買ってきたよ~。嬉しい?』


嬉しそうにする顔を見て二人は微笑んでいる。


推し『そんなに嬉しそうにしてくれると嬉しいなあ。冷蔵庫入れよっか。お野菜入れるから、他のものしまってくれてもいい?』


推し『よいしょっと……重たいね~。食べたら一瞬なのにどうしてこんなに重いんだろうね~』


推し『はい、終わり!』


荷物の仕舞いが終わって、推しがにこにこしながら台所に立とうとする。


推し『さあ、ご飯作っちゃおうかな。もうちょっとだけ待っててね』


推し『あ、そうだ。ちょっとだけお手々貸して貰ってもいい?』


推しが手を握る。冷たい温度が伝わってくる。


推し『君のお手々、あったかいね。ありがと。ご飯作るから待っててね』


                              終わり

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