第2.5章 第27話 〜幼神は、魔物とテイムする!?〜

 ユウキもヨグさんもアービスさんもずっと、俺に引っ付いていた。リアルでは……シルヴィア、ルミン、レティシアが引っ付いていた。


 正直、言うならば……暑苦しい。誰か……助けて欲しい……。


 そう言っても助けてくれないのが事実……。


「キャン!!」


 え……? キャン……?

 確実に犬が、痛がってる声だったよな? どこだ……? どこで鳴いていた……?


「ヘルフリート、あれ……!」


 シルヴィアが指をさした方向へ見る。

 すると……馬車に乗っていた黒い毛を持つ犬が投げ捨てられていた。


「誰だ!! こんな汚い犬を持ってきた奴!!」


「……私……。」


 すると、奴隷のような首輪を付けた獣人が現れた。


「…………お前は、こいつをどうしようとした?」


 商人は、そう問い始めた。すると、獣人は言う。


「私の癒しになってもらおうかと……。」


 ━━━━━━━すると、商人は獣人をビンタした。


 俺は、タイミングを伺いながらただ必死に怒りを押えていた。


「…………?? ヘルフリート……? 雰囲気が……違う。」


「あぁ、怒らせたよ。」


「怒らせちゃいけない人を怒らせた……。」


「……え?」


 そうして、商人は言う。


「いいか!! お前はこれから売られるんだよ!! そんな小汚い犬を持っていると価値が下がる……。」


 その瞬間だった……。商人の首はもう……なかった。


「━━━━━━━え……?」


 首から上はもう無くなっていて、胴体から湧き出るかのように血の噴水が出ていた。


「きゃぁぁぁぁーー!!」


「本当にやりやがった!!」


「どうなっても……知らねぇぞ……!!」


 すると……後ろから声を掛けれた。


「ねぇ……僕の仲間になんて事をしてくれたの?」


 なるほど、こいつが親玉か……。


『なら、僕に任せてよ。』


 ━━━━━━━あぁ、任せるよ。


「……!? ヘルフリートの髪が……。」


「黒から……白に…………。」



「ふん。僕にすれば……興味無いけどね……!!」


 すると、僕に向けて剣で攻撃を仕掛けてくる。それを僕は、始祖の覇気の25%を出す。


 その後……目の前の男は……恐怖をし出す。


「その覇気は……ユウキさん……なのか?」


 その問いに……僕は言う。


「あったりぃ〜!!」


 僕はそう言いながら、その男の腹に向けて回し蹴りをした。


「ぐ……!!」


 息が吸えないほどの咳をしている。

 そりゃ、そうだ……一割でも、3000トンの衝撃でも壊れない壁画を全壊するほどの威力なんだから……。


 それよりも少し……加減したんだから、死なないだけましだと……思え。


「勝てない相手だ……逃げるぞ……。」


 そうして、逃げる相手を僕は……覇王の一太刀を付与した手刀で……上半身と下半身を両断し、殺した。


 すると、奴隷にされそうだった少女たちは自動的に首輪が外れ……逃げていく。


『さて、変わりますか〜。』


 僕が、そうやって消えようとすると……。獣人の女の子がこっちに来た。


「ん……? なんだい??」


 そうして、獣人の女の子は言う。


「…………ありがと!!」


 凄く可愛い笑みで言われた僕は、頭を撫でながら心核として帰るのだった。


 戻ってくると……色々と騒ぎが加速していた。俺は一体、何者なのか……とか……この街の救世主とか……。そんなわけが無いのに、噂は半日で全てに出回るのである。


 だが、そんな悠長な事をしてる場合じゃない。黒い犬の子は意識が朦朧としている。


 このままだと……死んでしまう……。回復魔法やポーション、回復スキルを与えても無効化されてしまう……。一体どうしたら……。


 すると、ユウキは言う。


「テイムしか……方法は無いね。」


 テイム……か。まぁ、手段は選べないし……そうするしかないもん……な。


『じゃ、僕に続いて言って……』


 あぁ……頼んだぞ……ユウキ!!


『「我が声に従い、汝よ……心を開け……そして、友となれ。アルテミス・デ・フランクタス!」』


 すると、黒い犬は……急成長をし、みるみると大きくなり……まるで、フェンリルのように大きくなった。


 すると……シルヴィアがこんな事を口にする。


「ぶ、、、ブラック・フェンリル!?」


「なんだ……? 珍しいのか……?」


 俺がキョトンとすると、ルミンやレティシアも困惑をする。


「珍しいも何も……レアモンスターよ。」


「って言うか、この世ではきっと存在しない

伝説級のモンスターとも言われてる。」


 ━━━━━━━なるほど……。


 そして……ブラック・フェンリルは獣人化をした。


「初めまして、マスター。私はブラック・フェンリル。マスター、貴女様に救われた事……心より感謝を申し上げます。そして、私の一生を掛けて……貴女様のお傍で忠誠を誓います。どうか、宜しくお願い致します。」


 なるほど……。

 まさか……チートってわけじゃないよねぇ……?


【テイムしたブラック・フェンリルのステータスがみれるようになりました。】


 どれどれ……? 見てみようじゃないか……。


 ……俺は、フェンリルのステータスを見た。


 すると、嫌な予感は的中するのである……。そうして、俺はこう呟く……。


「oh my god……。」


 ━━━━━と……。


〜ステータス〜


ブラック・フェンリル


種族 闇狼神


HP ∞

MP ∞

攻撃 測定不能

防御 測定不能

器用 ∞

敏速 ∞

魅力 ∞

幸運 ∞ 


加護スキル

不死鳥の加護Lv 0

最高神の加護Lv ∞

全能神の加護Lv ∞

万能神の加護Lv ∞

維持神の加護Lv ∞

創造神の加護Lv ∞

破壊神の加護Lv ∞

時空神の加護Lv ∞

次元神の加護Lv ∞

龍神の加護Lv ∞

自然神の加護Lv ∞

精霊神の加護Lv ∞

剣神の加護Lv ∞

魔法神の加護Lv ∞

闘神の加護Lv ∞

無限神の加護Lv ∞

邪神の加護Lv ∞

神王の加護Lv ∞

女神の加護Lv ∞

地獄之女神の加護Lv ∞

天国之女神の加護Lv ∞

守護神の加護Lv ∞

原初之神の加護Lv ∞

支配神の加護Lv ∞

聖母神の加護Lv ∞

魅了之女神の加護Lv ∞

魔王神の加護Lv ∞

魔神王の加護Lv ∞

覇王神の加護Lv ∞

生命神の加護Lv ∞

死神の加護Lv ∞

叡智神の加護Lv ∞

冥府神の加護Lv ∞

天地開闢之神の加護Lv ∞

混沌之神の加護Lv ∞

大地之神の加護Lv ∞

太陽之神の加護Lv ∞

英雄神の加護Lv ∞

神々之王の加護Lv ∞

etc……


〜スキル〜

・闇天狼の咆哮

説明: ブラック・フェンリルが咆哮し、全ての敵に即死効果を与える。

・虚無の牙

効果:一撃で敵を消滅させる攻撃。防御やバリアを無視し、物理・魔法すべての耐性を無効化する。


・終焉の牙

説明:ブラック・フェンリルが相手を噛みつき、次元ごと破壊する。噛みつかれた相手はその存在自体が消滅し、全ての記憶と記録からも抹消される。これにより、噛みつかれた相手はこの世から完全に消失し、復活や蘇生も不可能となる。また、噛みついた瞬間にその場の時間を止めるため、相手は回避も反撃もできない。


・漆黒の翼

説明:漆黒の翼を広げ、自由自在に空を飛ぶことができる。飛行中はあらゆる攻撃を無効化し、素早さが倍増する。


・無限闇

説明:全てを覆い尽くす闇を召喚し、敵の視界と感覚を完全に遮断する。この状態では敵は行動不能になる。


・永遠の復讐

説明:一度倒されたとしても、即座に完全回復して復活する。無限に使用可能。


・無限再生

効果:受けたすべてのダメージを瞬時に回復し、ステータス異常も即座に解除する。


・時間支配

効果:時間を任意に操作できる。停止、加速、逆行、未来予知など時間に関するすべての操作が可能。


・空間支配

効果:任意の空間を完全に支配し、瞬間移動や物理法則の無効化が可能。


・魂喰らい

効果:敵の魂を直接喰らい、完全に消滅させる。

喰らった魂のステータスやスキルや容姿を吸収し、

その情報は自動的にテイムした主の所に渡る。


・闇の支配者

効果:闇属性のすべての魔法やスキルを自在に操り、

その威力を無限に引き上げる。


・恐怖の咆哮

効果:一声で敵の精神を崩壊させ、行動不能に陥れる。

範囲は無限。


・死の風

効果:一陣の風で敵を即死させる。

どんなに堅固な防御も無効化する。


・神殺し

効果:神々をも殺す力を持つ攻撃。

相手の不死性や不滅性を無視し、一撃で消し去る。


〜魔法〜

・滅びの闇

効果:暗黒のエネルギーを放ち、広範囲に渡る敵を一瞬で消滅させる。物理・魔法すべての防御を無効化する。


・時空崩壊

効果:空間と時間を一体化させ、敵を次元の裂け目に閉じ込める。対象は永久に戻れない。


・死神の抱擁

効果:対象の生命力を吸い取り、即死させる。

吸い取った生命力はブラック・フェンリルとそのテイムした主の力となる。


・漆黒の世界

効果:周囲一帯を漆黒の闇で覆い尽くし、敵の視界と感覚を完全に奪う。闇の中でのみブラック・フェンリルとそのテイムした主は自由に動ける。


・虚無の鎖

効果:対象を虚無の鎖で縛り、動きを完全に封じる。

鎖は絶対に解けない。


・破滅の雷

効果:黒い雷を落とし、敵を粉砕する。雷の威力は無限で、耐性を無視する。


・絶対零度

効果:周囲の温度を絶対零度まで下げ、すべてを凍りつかせる。凍ったものは二度と溶けない。


・魂の牢獄

効果:対象の魂を捕らえ、永遠に解放しない牢獄に閉じ込める。魂は永遠に苦しみ続ける。


・奈落の炎

効果:奈落の底から燃え上がる闇の炎で敵を焼き尽くす。

その闇の炎は消えることなく、対象を追い続ける。


・絶望の波動

効果:絶望の波動を放ち、敵の心を破壊する。波動に触れたものは絶対的な絶望に包まれる。


〜終わり〜


 あぁ〜。案の定……チートでした……。

 チート、バンザーイ……。


 困ったなぁ……。こうなると名前が欲しいもんな……。


「マスター。私に似合う……名前をください!!」


 犬のようにハァ……!! ハァ……!! と、舌を出しながらある下ネタの芸をしていた。

 うん。正直に言おう。

 ━━━━━━━━━今すぐでも辞めて欲しい芸だ。


 ━━━━━━━うーん。そうだなぁ……。

 アビスもいいな。ルシファーもいいな。


 よし、決めた!!


「お前の名前は……ルシファー・アビスだ!!」


 そう言うと……ルシファーは、


「ルシファー・アビス!! いいですね!! ありがとうございます!! マスター!!」


 そう言って、俺に抱きついて……俺の頬を舐めるルシファー……。


 それを見たシルヴィアたちは、嫉妬して……離そうとする。


 嫌、嫌と言っておきながらも……実際言うと、案外……悪くないのだ。この生活は……。


 ただ……チートは勘弁だけど……。その願いはそこはかとなく消えるだろう。


 俺は溜息をつきながら……この幸せな時が終わらないようにと願うのであった……。

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