第1章 第5話 〜幼神は、ブチギレる!?〜

 俺は、なんと…ルミンの家に来ていました。

それも……お城です!!


 ……やべぇよ。なんか言われるよ…。

人生オワタ〜♪だよ!

クソが…!


 そう。何があったのか…

遡ること、5分前。


「……。」


 ルミンは、手紙を見て暗い表情をしていた。


「……??

どうした? なんかあったか?」


 と、言うと…ルミンは慌てて隠した。


「……あ! うんうん!

なんでもないの!」


「……ハァ。親の事か?」


「……!!」


 ━━図星だな。こりゃ…。

なんか、訳ありっぽいしな。


「実はね。ロータス家と言っても…

……忌み子なの。」


「……うん、さいっしょから知ってた。」


「……!! な、なんで!?」


 俺には、おかしな点が幾つもあった。

それを順々に言っていこう。


「まず、1つ目ね?

王女なら…あんな所にいる訳が無い。」


 ……俺は淡々と話した。


「2つ目、私の思ってる。いいや、基本の王女は…優しさの塊なんてもんはほぼない。何か"裏"がない限りね。


3つ目、妹っぽさが感じられた。

特に、私が羽を生やして飛ぼうとした時…

あなたは、私の足を捕まってまで行こうとした。


私の思ってる。うーん。基本の王女なら、弱肉強食だから…と、言って見捨てるはず。


以上の点で、引っかかってた問題を繋げると…

忌み子になる。違う?」


 と、言うとルミンは黙った。

まぁ、だろうな。だって…

全て…当たってる事だから。


 まぁ、親も姉も訳ありだろうけどな。


 何故、ここまでに至ったか…

まず、何かが起きない限りは

娘ってものは、大事にされる。

だが、ある事をキッカケに

毒親になったり、毒姉になる事がある。


 そう。俺の前の家族もそうだった。


 何もかも天才すぎた俺は、

つまんなすぎて、サボりまくっていた。

だが、サボってて尚、何もかもが100点。

でも、俺には弱点がある。

しかし、ある日を堺にその才能をみんなは怖がった。更に、親も姉兄までもだ。


 そうやって育てておいて…

化け物じみた才能を持つと…

毒親、毒姉兄になる。

そして、居場所が無くなる。

そんなものだ…。


 まぁ、ルミンの事情に関しては、ある程度…予想はしているが…な?


 と、色んなやり取りをしてる中…

手紙の内容を聞いた。


 すると…その毒姉と俺をくっつけさせたいという訳だ。


 何? この世は、幼"女"なのに

子供にも結婚させられて、

しかも、女同士もOKなのかよ…。

と、呆れてものが言えないって言葉はこういう事か…と、思っていた。


 それを断るために来たのに…

家族全員集合なんて…聞いてないぞ!!


「ところで、アイザックさんや?

どうや? そんなゴミの娘より、

スキルも、才能も多彩なこの娘の方がいいやろ?」


 ━━━少し、イラッときた。

だが、それをグッと抑えた。


 だが、そこに追い打ちをかける。


「どうせ、あんた

そんなゴミのスタイルじゃ、

満足出来ないでしょ?

私ならできるわ!」


 ━━━何かが、切れた音がした。

あぁ、ダメだ…。耐えられんな。


「お断りします。

てか、死んでも、あなたとなんて

結婚したくないです。

なら、その"ゴミの娘"と結婚した方が

幸せです。」


 と、ハキハキと言ってしまった。

もう、後悔はない。

すると…ルミンの父。

ナーバス・ロータスは…顔を真っ赤にしながら言った。


「なんだと、それだと…あの方に殺される!!」


 ━━━━はい。

勝ち確です。

ボロが出ました〜。


 1回逃げるか。


 そうして、ルミンと一緒に部屋から出た。


 ……すると、「グワァぁぁぁぁあ」と、やられた声が聞こえた。


 すかさず、俺らは向かった。


 ━━━だが、遅かった。


 ルミンの父も母も、その部下も粉々にされ…

そして…目の前で姉が腹を貫かれた。


「お姉ちゃん!!」


 ルミンは、姉を抱きしめた。


「ゲホ…ルミン…

ごめん…ね。

こうじゃないと…あなたを守れなかったの。

ごめん…。。ね。」


「嫌だよ! 私を置いていかないで!!」


 ……悲しい声で叫んだ。

俺は胸に激痛が走る。


 俺の取った選択肢は、間違ったようだ。


「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」


 怒りが最高潮だった。

怒りは、6秒間経てば静まると言っていた。

だが、この怒りは敵にもあったが、

違う。自分への怒りだ。

自分への怒りは…6秒間経ったとしても…

消えやしない。と言うより…

一生、付き合わなきゃ行けなくなる時だってある。


 それが、今だ。


「そんなに、怒らないでアイ…ザック。

あなたは、なんも悪くない。

これで…正しかったのよ?」


 ━━━正しくない。

間違いだ。


「そんなに否定するなら…

お願い、聞いてくれる?」


 俺は、怒りをぶつけられないまま…喋る。


「なんですか?」


 と、言うと…レティシア・ロータスは…

俺に、"最初で最後"のお願いを言った。


「あなたが持っている。

スキルで、私を潰して…

私の体を…使って?」


 そう言えば…そんなスキルがあったな。

異能スキル 「圧縮」だったな。


「分かりました。」


「ありがとう。

これで、私も気楽に…父と母の元に行けるわ…」


 そうして、姉…レティシアは…死んで行った。

それと、同時に…俺は異能スキル 「圧縮」で…

レティシアとレティシアの辛かった時間と共に潰して別のスキルで、素敵な夢を見せるようにした。


 そして、目の前の敵が言った。


「フハハハハハ!!!

この国は、俺のものだァァァァー!!


この邪神龍 ゲイル・エンペラー様のものだァァァァー!!」


 俺は、そのレティシアの姿になって…言った。


「なぁ…。そんな事させるかよ。

お前には……例え、地獄に叩き落としても…

生ぬるいと思うぐらいの物を届けてやるよw」


 すると…ゲイルは、少しキレながらも攻撃してこようとする。


時間之皇クロノス


 そうして、レティシアのスキルを使い。

時間が停止した。

そこから俺は…ある仕掛けを用意した。

そして、時を開始する。


「なぁ?! グァァァァァア!!」


 そう。大量の大剣を時空間の中に仕込んでおいた。

そして、時が開始した後に…串刺しにした。


「クソがぁぁぁぁぁ!!」


 どうやら、ゲイルも時空間を操れるそうだ。

こうして、ゲイルに刺された大剣は時を経て…元にへと、戻って行く。

なんてこった。まぁ、想定済みだけどな。


「ほう。模倣コピー魔法か。

なら、これは確実だろうなぁ〜


スキル覚醒進化。

記刻之神アーカーシャ。」


 ━━━こうして、放ったスキルは…

特殊なオーラと共に、ゲイルを飲み込もうとする。


「なぁ!!

やめろ、やめろぉぉぉぉー!!!」


「永遠に出れない果てさえも存在しない虚空虚無の空間で反省してろ。このクズが…。」


 そうして、俺の果てさえも存在しない虚空へと…入って行った。


 レティシアは、このスキル時間之皇覚醒記刻之神にさせて居なかった。


 それを承知の上で、俺に任せたんだな。

俺ならやってくれると信じて。


 もし、レティシアが覚醒していたら…少し、ややこしい相手になりそうだったな…っと、思うのだった。


 そして、俺は…元の姿に戻ろうとした。

だけど、ルミンが俺を抱きしめて行ってきた


「アイザック…もう少し、そのままで居てくれない?」


 涙声に甘んじて…俺は、「分かった…。」と、言って頭を撫でた。


 すると、大声で泣いて…

俺は、それを見て…

何度も心の中で、謝りながら…

甘やかすしか無かったのだった。



〜スキルおさらい〜


時間之皇クロノス

…時間軸を操るスキル。


記刻之神アーカーシャ


特殊権能

・・・無限記刻・天象支配・万物創造・神智演算・無為虚空


説明。


『無限記刻』

・万物万象あらゆる存在と情報を記録する権能

・術者が触れた、知覚したあらゆる情報を記録保存する能力であり、然るべき代償や対価を用いることで、記録した事象や存在などの完全な再現及び復元が可能


『天象支配』

・『法則支配』の上位に相当する権能

・自然法則や八大属性のみならず、知覚把握する全ての法則と現象に干渉が可能であり、あらゆる現象に対する相反事象を発生させ妨害や無効化が可能な能力


『万物創造』

・エネルギーを代償にして、術者の持つ情報から望む『物体・存在・能力』などを創造する権能


『神智演算』

・『思考加速』『多重演算』『解析鑑定』『森羅万象』の複合権能


『無為虚空』

・現実を無為する虚空系の権能にして、『無為』『虚空世界』の複合権能

・『無為』:『虚空世界』の領域内、もしくは術者から一定範囲内の対象の『知覚・思考・感覚』を妨害や封殺する権能であり、それらの精度や効率などを極限まで低減させ機能不全に陥らせる能力

・『虚空世界』:現実を支配する世界系の権能であり、果ての無い虚空を内包した能力

・:『虚数空間』を世界系化したような能力。

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