第8話  初日の出

 澄んだ空気の中で、鮮やかな日の光を浴びて2023年を迎えました。


 1月1日の朝日は、昨日までと同時刻に同位置に存在しているのにも関わらず、普段とは別の物を見ているように感じました。何が普段と違うのかというのは具体的には表現できないが、強いて言うならばどこか神々しさを感じたということだろうか。


 おそらく太陽自体は普段と変わりないのだが、日本人が初日の出を拝むという風習は、初日の出と共に年神様が降臨されるということが由来のようだ。


 私には海外の人が初日の出を見に行くというイメージはあまりなかったので、調べてみると実際海外にはそのような風習はないようだ。中には、初日の出を見に行く人もいるようだが、その人達はあくまで観光であって太陽を神と考えているわけではないらしい。


 これをみると、太陽自体に変わりはなくとも私たち日本人にとってはやはり普段とは違う特別な物であり、また、これは日本人にしか分からない感性なのだろう。そして、この古くから伝えられてきた日本人の感性の中には確実に神様が宿っている。


 私が感じた神々しさというのも、年神様が今年も降臨されたということなのだろう。



 今年も良い年になりますように。

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