真・混沌神改め、カオル
「ところでお前の事はなんて呼べばいいんだ? 真・混沌神じゃないんだろ」
「ああ、そうだな……俺のことはカオス、いや、カオルとでも呼んでくれ」
「オッケー、私のことはカリーナと呼んでくれ」
「了解だ。よろしくカリーナ」
真・混沌神改め、カオルが(一時的に)仲間になった!
とりあえず牢から出る。
「それじゃベッドルームに案内する。……一応この上位存在から身を隠す護符は半径10mくらい有効だが、あまり離れるなよ」
そう言ってカオルは胸元からペンダントにした護符を取り出す――って、その小さい像、ちょっと見覚えある。うちにあるコッショリ君と同じデザインだな。
ちゃんと効果ありそう。
「そうだ。一応正面突破を想定してるんだが、作戦とかあるか?」
「マジかよ、カリーナは脳筋か。あー、それじゃ、俺の事を縛ってくれ。牢屋に捕まえたお前たちを煽ったら反撃食らって捕まった体でいこう」
真・混沌神の命が惜しくば降参しろ、という奴か。それが通じる相手ならいいけど。
「俺の言うことを聞いて降参すればよし、しなかったらそのまま正面突破でいいだろ。……その時は俺もちゃんと援護するからな」
と、渡されたロープでカオルを縛る。ちゃっかり切れ目が入っていて、思いっきり力を入れればちぎれそうだ。
「縛るのは任せるにゃ! こーしてこーして……こうにゃ!」
「うぐっ!……結構キツいな……よし、行こう」
ミーシャによって後ろ手に縛られたカオルを先頭に、俺達はベッドルームへ向かった。
ベッドルームの扉は、横方向にスライドするドアだった。となりのパネルにカードキーをピッとすれば開くらしい。
しかし壁には時空魔法対策がされているのか中がどうなっているか分からない。
「敵は一人なんだよな?」
「ああ。俺の監視をしてるメイドホムンクルスは1人だけ。他にも何人かホムンクルスはいるが、そっちは俺が自作したヤツだ」
「美少女か?」
「もちろんだカリーナ。事が済んで俺が無事だったら1体作ってやろう」
「胸ポケットのところにカードキーが入ってる。出して使ってくれ」
「縛る前に出しといてくれればよかったのに……ついでに揉むぞ」
「んッ……フフッ、これもまた悪くない」
なかなかに重量感のあるいいおっぱいだ。と、カードキーを取り出した。
「よし、行くぞ。……ミーシャ、カオルを頼む」
「任せとくニャ! もし裏切ったらホントに首掻っ切ってやるからにゃ?」
「お、おう。このお嬢さんマジやる気満々だな?」
「ウチのペットだよ。やらんけど、全部終わって無事だったら尻を揉んでいいぞ」
なにせ神様を喜ばす尻だからな。ちょっとレアだぜ?
「ちょ、カリーナお前勝手に決めんじゃねぇにゃあ!?」
「いやその権利、ちゃんと私にあるだろ?」
「……そういやそうだったにゃ……くっ!」
忘れないでくれよ全く。じゃ、開けるぞー、と、私はカードキーをパネルにピッと当てた。
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