次はどこへ行こうかしら?
私カリーナちゃん! 神器(と一部衣類)を回収する使命を帯びた神様の使い!
先日はドワーフの国テッシンで見事神器を回収。さぁ、次はどこへ行こうかしら?
平和的かつ簡単に回収できそうな『使われていない神器』はあんまりうま味がないと神様から釘を刺されたので、ちゃんと使われている神器を狙う所存。
「テッシンの次は、獣人の国、テラリアルビーにするか……あるいはギドラーガ帝国に行くかな?」
近場の他国となれば、獣人の国テラリアルビー。テッシンと冒険者の町カルカッサとを結べば正三角形になる感じの位置だ。うさ耳シエスタも見てみたい。
ちゃんとあくどい事に使ってる神器がありそうなのはギドラーガ帝国。他国に対して色々暗躍してるみたいだし、見込みアリだ。
あるいは単に観光でディア君の故郷に行くという手もある。
さてさて、どーしよっか? いっそサイコロ振って決めようかなぁ。
と、丁度そこにマシロさんがいたので相談してみる。
「お。ならテラリアルビーにしろよ。コロシアムの話したろ?」
「そういやそんな話もあったねぇ。コロシアムか」
「五大老の姉さん達への依頼料を稼ぎてぇから、ちっと出て優勝してくれよ。有り金全部お前に賭けるからさ。姉さん達もお前の実力をぱっと見じゃ見抜けないらしいし、ぜってぇ勝てる大穴になるぜ?」
なにそのギャンブルで稼ぐ彼氏みたいな発言。
……ちょっとゾクゾクしちゃうじゃない!
「勝って儲けたらカリーナにも飯奢ってやるし。な、いいだろ?」
「くっ……もう貴方っていつもそう、私にアブナい事させてっ! もし私が負けたらどうする気なのよっ」
「いやお前が負けるわけねぇだろ。あとなんだその口調」
「わぁ、信頼されてる」
ごめん、ちょっとDV彼氏とその彼女ゴッコしてました。しらんけど。想像で。
「たまにワケわかんねぇことするよな、お前」
「なんていうか、ノリで?」
「お前のノリにアタシが
そりゃそうだ。中身日本人の私のノリに完全についてこれたらそれはそれでマシロさんも転生者か何かってことになるわ。
と、私はふとあることが気になった。
「……ところで、コロシアムって勝った相手が負けた相手を好きにしていいとかそういうシステムあるの?」
「ん? そういうルールの大会ならあるぞ。内容が内容だから、ガキにゃ見せられねぇが」
「……ほほう!」
「おいまて、まさか出るつもりか? そっち系のヤツに」
マシロさんがジトッとした目で私を見る。
いや、だってほら。倒した相手を辱めつつ靴下剥いだら神様大喜びじゃん。
神器とか抜きにしても、靴下を捧げたら神様からSP貰えるんだよ私は。
「……わざと負けて押し倒されてぇってワケじゃねぇよな?」
「なにそれ。私がそんな事するわけないじゃん」
相手がマシロさんならともかく、野郎にこのカラダを好きにさせる気とか一切ないぜ。
「ああいう大会はファイトマネーは結構貰えるけど、基本負けたらクビだからな。わざと負けんじゃねぇぞ」
「あれ、コロシアムの剣闘士ってどこかに雇われなの?」
「剣闘奴隷はよくいるが……クビってのは頭落とされて死ぬって意味だ」
ああー、そっちかー。
子どもに見せられないのもエロだけじゃなくてグロの方もあるんだな。納得。
かくして、私の次の目的地は獣人の国テラリアルビーに決まった。
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(以下お知らせ)
1巻発売まであと一週間!! 献本届いたけど、Ixy先生のイラストやっぱええな……ええなっ!!
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