おいそこのドワーフ。ディア君のスカートの中の太もも見んなや。
「売った後で言うのもなんだが、レイピアより使い勝手は悪い。あくまで護身用・非常用と考えてくれ」
「はーい」
まず一度にはリボルバーに装填できる6発までしか撃てず、リロードは隙がデカい。
(それでも6連発できるようになったのは画期的ではあるらしい)
んで、固定の威力だと逆に手加減するのが難しく、しかし傷は小さいから上手く当てなきゃ即死はさせられない。
魔物相手には即死させられないのはちょっと不安要素。囲まれるのにも弱い。確かにこれはメインウェポンにするには心許ないわ。
ま、私には空間魔法あるから問題ないんだけどね。
んで、拳銃の試し撃ちとかグリップの調整とかをすることになった。
「てっきり予備かと思ったが、アイシアにも銃持たせるのか。……奴隷に銃持たせるとか正気か?」
「信用してるからね」
「まぁいいけどよ。で、それでも1丁余るが、ドラゴンが使うのか?」
「まさか。私が二丁拳銃するんだよ。両手持ちで」
「それはそれで正気か? 結構軽減してるとはいえ反動で手がイカれるぞ」
まぁそこは魔法でちょいちょいとする予定。
「ああそうだ。使用済みの
「え。そうなの?」
「弾が無くなるたびにここまで買いに来てたら大変だろ? ドワーフならサンプルに未使用弾を見せれば弾頭を作ってセットできる。もちろん、この里でやるのが一番だが」
へぇー……弾、金貨1枚分も買わなくてよかったかもしんない。
空薬莢を撃つと炸裂音だけの空砲になるとのこと。……爆発の仕組みが薬莢に入ってるんだね、なるほどぉ。
「下手な奴に任せると暴発の危険が出てくるからな、気をつけろよ」
「あれ。でもお金稼ぎはいいの? 継続的な収入とか言ってたじゃん」
「ん? ちゃんと弾頭を作れるのはドワーフくらいだ。稼げてるだろ」
あ。なるほど。稼ぐ単位は
……根本的に、スケール感が人間とは異なるのね。
私が2丁目の銃を調整をしていると、先に調整の終えたディア君とアイシアが試し撃ちを終えて戻ってきた。指導員のドワーフさん(アイシアの兄)とも一緒だ。
「うう、結構衝撃が強いですね。……両手で持ってても手が痛いです」
「私も、これは気を付けないと家事に支障がでちゃいますね」
そこは最悪私が治すからね。何かあれば遠慮なく言ってね。
「威力がある分反動は仕方ねぇさ。そんな華奢な手じゃあそうもならぁ」
「……あの、お兄さん? 手を離してもらっても?」
「あっ、いや、すまねぇ。こんな白くてちんまい可愛い手、初めて見たからよ」
おいそこのドワーフ。ディア君の手ぇ触んなや。
「とりあえず銃は仕舞っておきましょう。うーん、太もものホルスター……カッコいい」
「バッ、バカ! 年頃の娘が何やってんだ、少しは恥じらいってもんをなぁ!!」
おいそこのドワーフ。ディア君のスカートの中の太もも見んなや。(10秒ぶり二度目)
「ねぇアイシア。お兄さんにはディア君が男だって伝わってないの?」
「言ったんですが、『こんな可愛い子が男なわけねぇだろ』って聞かなくて」
それは……仕方ないか。ディア君可愛いもんな。
「な、なぁ。よかったらこの後酒宴があるんだが一緒に――」
「おいこら撃ち殺すぞ発情ドワーフ」
おっと、思わず割り込んでしまった。
「な、なんだよ。今この子口説いてるんだけど。いい女を見たら酒に誘うもんだろ?」
「ディア君嫌がってるし、この子そもそも
「じゃあ頼む、俺にくれ!! 代わりに俺の持ってるモンなんでもやるから!!」
「ガチで撃ち殺してやろうかこのやろう」
私が短気だったらこの時点で某ニセ混沌神と同じ末路だぞこら。
「おい! 客人に迷惑かけるんじゃない! すっこんでろバカ!」
「で、でも親父ッ! こんなに運命を感じる相手は……初めてなんだ! 真剣なんだ!」
「あの、僕、男なんで……」
「ははは、冗談が上手いですねディアさん……あだッ! ぶべっ!」
おっと、私が引き金を引く前に里長に頭をガツンと殴られ、げしっと部屋から蹴りだされた。
「……その。サービスで試し撃ちの弾
「おう。ストレス発散も兼ねて1000発くらい撃ちまくってやるよ」
「ああ。使った弾はアイツに作り直させるから在庫あるだけ撃ち尽くしていい」
外の人のツガイに手を付けたら殺されても文句言えねぇってしっかり教えてたんだがなぁ、と頭を掻く里長。
んもう、もっとしっかり息子しつけといてよね!!
――――――――――――――――――――――
(マイクロマガジン社さん公式の書籍情報でましたー。
いうほどスローライフしていなかったこともあり、予告通り若干タイトルが変わります。
「あとはご自由にどうぞ!~チュートリアルで神様がラスボス倒しちゃったので、私は好き放題生きていく~」GCN文庫
https://gcnovels.jp/book/1588
絵師様はIxy先生です。えっちだ…まだ公式情報で表紙絵は出てないけど。)
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