あなたに逢いたい

Spica

第1話

「ピピピピピピ」

目覚ましの音で目が覚め私は、いつも同じ夢を見て泣いている

私の夢に現れるのは、高校時代の恋人の柏木奏多だった。

奏多は、いつも夢の中で私に笑いかけてくれる

奏多は、私が初めて好きになった人

奏多は、幼なじみだった。家が隣で赤ちゃんの時からいつも一緒だった。

高校は、別になり奏多に彼女が出来たらどうしようと不安になっている時に、告白された。

「俺、ずっと前から美優の事が好きだった」

そう言われた時に涙が出る程嬉しかった。

それから付き合いだし1年が経った時だった

私達は、高校2年になり、凄く幸せな日々を過ごしていた。

私の誕生日の日奏多とデートする為待ち合わせをしていた。

でも時間になっても奏多は、来なかった。

電話しても出ない、彼に何かあったのではないかと不安になり、何回も電話した。

それでも彼は、電話に出ず雨も降り出し彼を待ち続けて2時間経過した時だった。

『美優』

目の前には、息を切らしている奏多が居た。

『ごめん、俺…』

『どうして何かあったの?』

そう尋ねても奏多は、黙ったままだった。

『私ずっと心配してたんだよ、事故に遭ったんじゃないかってなんで電話出てくれなかったの?』私が詰め寄っても

『ごめん』それしか奏多は、言わなかった。

『何か言ってよ』

『ごめん、美優俺…』

『もういい』

奏多が何か言うのを遮って私は、歩き出した。

『待って、美優』

私は、奏多に腕を掴まれたけどその手を振り解いてしまった。

『私のこと嫌いになったならそう言って』

『違う俺は、お前のこと』

私は、奏多に抱きしめられた。

奏多は、泣きそうなら顔をしていた。

なんで奏多がそんな顔をするの?泣きたいのはこっちなのに

私は、奏多を突き放して走って自宅に戻った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る