第30話:侯爵令嬢 ※胸クソ?注意




 私は、侯爵家の長子なので婿を取らなければいけない立場にあります。

 幼い頃から婿候補に何人も会いましたが、私ではなく侯爵家にしか興味が無い伯爵家以下の者しか居ませんでした。


 私を女神のように崇めるならば伯爵家の者でも良いですが、そうでは無いのならばいりませんわ。


 せめて同等の侯爵家か、出来れば公爵家の者が理想です。

 しかし侯爵家や公爵家は、伯爵位や子爵位を別に持っている事が多く、婿に出る者はまれです。

 なので私はもうすぐ16歳になるのに、まだ婚約者がおりません。


 しかし大丈夫ですわ。

 私は、私に相応しい方を見付けましたもの!

 1年生の時から知らなかったのが悔やまれますわ。

 3年生になり、偶然、公爵家の三男で継ぐ爵位も無く、婚約者も居ないと知りましたの。

 騎士を目指しているそうですが、そんなものよりも私と結婚する方が幸せに決まってます。



 1年掛けて、お互いの家が交流する程度にまでなりました。

 ダヴォーリオ公爵家から何回もお手紙が届くようになりましたのよ。

 それなのに、なぜジェネジオ様は私との婚約の契約書に署名しないのかしら?

 これは時間を掛けて、自分の立場を確立するつもりなのね。

 男の人って、自尊心を大切にしますものね。


 それならば、卒業するまでは待ってあげますわよ。



 そう思っていたのに!

 妹が入学して来たら、毎日妹とその友人達と昼食を共にしますのよ!?

 私とは1度も食べてくださらないのに!


 おかしいわ。おかしいでしょう!

 100歩譲って妹は許しましょう。

 あの侯爵家との婚約を破棄した生意気な伯爵令嬢と、いつまで一緒に居ますの?

 しかも侯爵家嫡男に復縁を提案されているのに、了承しないような愚かな女など!!




 偶然、ベッラノーヴァ侯爵子息の悪巧みを聞いてしまったの。

 あのジェネジオ様に付きまとう生意気な伯爵令嬢を、どうやって保健室まで呼び出すか悩んでいたわ。

「フェデリーカさえ手篭めにすれば、必然的にダヴォーリオ公爵家と縁付くんだぞ。諦めずに何か考えろ!」


 あらあらまあまあ。

 それは良い事を聞きました。

 あのような生意気な女は、力で従えてしまえば良いのですわ。


 ジェネジオ様も、卒業まで待ってあげようと思ってましたが、気が変わりましたわ。

 学生時代の、学校でしか出来ない婚約者との思い出が欲しくなりました。

 将来、子供達に「お父様とお母様は学生時代にね……」と、お話ししてあげたいですもの。



 ジェネジオ様と話す時間を、必ず作ると約束してもらいましたわ。

 なぜか「紹介」と言う言葉を使うので、「一緒に過ごす時間を設けるだけ」と説明するけど、その度に笑うし、何度説明しても理解して貰えず、面倒になったので「紹介」と私も言っています。


 本当は、婚約契約書に署名して貰って、卒業までの間に仲を深めるように話し合うだけなのよ。

 私はジェネジオ様が婿入りしても、ちゃんと尊重して差し上げるわよ。

 夫婦の関係を良好にするには、まずは相互理解の為の話し合いからですものね。




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思考(文章)が筋が通らず支離滅裂なのは、仕様ですのでご了承くださいませ

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