【台本】ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.3 中多紗江編
監修・高山箕犀、鈴木悠太(シナリオ工房・月光)/ミミクル
第1話 トウコウ/今日は朝から中多さんと一緒にいられるぞ!
○街中・通学路(朝)
#少し遠くの壁沿いに立っていた紗江、主人公を見つける。
紗江
「あっ……せんぱ~い!」
#紗江、嬉しそうに駆け寄ってくる。
SE 駆け寄る足音
紗江
「はぁ……はぁ……。」
「お、おはようございます。時間ピッタリですね。」
「あれ? 今日は美也ちゃんと一緒じゃないんですか?」
「《今度行くデートについて、何か聞かれたら面倒だから先に来た》……?」
「あ、あう……そ、そうですね……。」
「今日はそのために、一緒に登校しようって約束してたんですし……。」
「美也ちゃんに聞かれたら……。」
「え……? 顔が真っ赤……?」
「い、いえ! そんなことないですよ! 着いたのは、ついさっきです!」
「ほ、本当ですよ?」
「顔が真っ赤なのは……そ、その……。」
「改めて、先輩とデートできるって考えたら、嬉しくなっちゃって……。」
「と、とにかく、私のことは大丈夫ですから!」
「そろそろ学校に向かいましょう」
SE ふたりが歩いている音
紗江
「そ、それにしても……デートの相談って何を話せばいいんでしょう?」
「先輩はどうですか? どこか行きたいところありますか?」
「ですよね……だから、こうして相談してるわけですしね……」
「普通の人たちって、こういうときはどうやって決めてるんでしょうね……。」
「え……? 私の希望、ですか……?」
「えへへ……ありがとうございます。」
「でも私は、先輩がしたいこと優先で大丈夫です。」
「先輩が楽しんでくれれば、私も嬉しいですし。」
「でも……そうですね……私のしたいことだと……。」
#紗江、主人公の手をちらっと見る。
#紗江、小声でぽつりと呟く。
紗江
「手を繋ぎたいな……なんて……。」
「あ! いえ! なんでもないです! 気にしないでください!」
「《なんでもしてあげるから、はっきり言って欲しい》だなんて……。」
「あうう……そんなこと言われたら、私……。」
「……その……手を……繋いでも……」
SE 走ってくる足音。
#美也、突然二人のところに乱入してくる。
美也
「あー、にぃに見つけたー!」
「やっぱり紗江ちゃんと一緒だったー!」
紗江
「み、美也ちゃん!?」
美也
「ふっふっふ……何故ここに!? って顔してるねぇ。」
「にぃにが朝からソワソワしてたの、ばっちり気づいてたよ!」
「だから、気付かれないようにこっそり追いかけてきたのだ!」
「美也を出し抜こうったって、そうはいかないんだからね!」
紗江
「み、美也ちゃん、先輩は悪くないの。」
「私が先輩にお願いして……」
美也
「紗江ちゃん! みなまで言わなくてだいじょーぶ!」
「美也もそこまで鈍感じゃないからね!」
「でも、紗江ちゃんを独占するとか、にぃにでもズルい!」
「こっからは、美也が紗江ちゃん独り占めにしちゃうんだから!」
《第2話へ続く》
★mimicle(ミミクル)にて配信中★
『ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.3 中多紗江編』(CV・今野宏美、CV・阿澄佳奈)
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