第16話 献血

 私の高校の近くには、献血センターがあった。


 献血に行くと、ジュースがもらえて、新規の人には献血カードが渡される。


 (小さな声)ここだけの話だが、私は、献血カードを三枚持っていた。


 なぜなら、一度献血すると、カードに献血年月日が記録され、ある程度期間をおかないと次の献血ができないからだ。


 献血しないと、おいしいジュースがもらえない。

 

 だから、三枚のカードをかわりばんこに使って、ひんぱんに献血してジュースをもらっていた。


 へへっ、秘密やで。


 血の気の多い女子高生は、おいしいジュースに弱い、クセモノ! であった。 

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