五鷹家の真実

『スバルや椿がまだ生まれる前の話をこれか

らするのだけど…』


 そう…椿。母親の名前だ。実は母はこの世

にはいない。俺を産んで直ぐ病気で亡くなっ

たとばあちゃんから聞いていた。俺を育てて

くれた。学費も生活費も全て俺に与えてくれ

ていた。


『大丈夫かいスバル?深刻な顔をして?』


『あっごめん。ばあちゃん。ちょっと昔を思

い出してた』


 俺の両親はこの世にいないのだ。


『五鷹の姓は、昔々の大昔から宇宙…いいや、

銀河系との繋がりがあって、その役割が惑星

全域の平和を願う事を約束されておって、代

譲りされて来た。そしてスバルもその一人と

いう事。スバルの成長を首を長くして待って

おった。そして戻ってきおった』


『ちょっ…ちょっと待って!ばあちゃん、話

がデカくて理解出来ないんだけど。もっと…

こう…コンパクトに説明して欲しいんだけど

…』


 俺は動揺していた。体も震えてる感じにも

思えた。


『ごめんね…ばあちゃん…』


『ばあもごめんなさい。スバル…急にこんな

こと言われても驚くばかりだよね。スバルや、

これから宇宙で競技をしてもらいたい』


 競技?何をするの?……ん?もしかして宇

宙バトルの事か?


『ばあちゃん、競技ってもしかしてバトルの

ことなの?』


『バトル?おー知っておったのかー。そーか

そーか、伊達に血を継いでおらん。昔は競技

と今はバトル…んー時代の流れじゃなぁ』


『やっぱり合ってたか。それで月星ゲーツは

勝利したんだけど、次の火星カーコの対決で

剣玉バトル何だけど、いくら練習しても身に

ならなくて…それで…』


『ばあの所に来たというわけじゃな。覚えと

いてくれてありがとうスバル。そう、ばあは

銀河玉玉王者。なのじゃ』


『マジかぁ。すんげーばあちゃん!たまたま

王者。ハハッなんかまぐれ王者みたいだなぁ

ハハハッ…』


『明日から修行開始じゃ!たんとお上がり…

スバル』


『うん、頂きます!』

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