イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜
第9話009「新屋敷ソラという生徒について(ストーキング終了)」
第9話009「新屋敷ソラという生徒について(ストーキング終了)」
「来たわね、
新屋敷ソラがギルドに入ると、窓口にいたきれいなお姉さんにすぐに声をかけられていた。
何なの、あの
「はい、よろしくお願いします」
新屋敷ソラが学校では見せたことのない
え? 別人?
普段、学校で笑顔など見せない彼の顔を初めて見た。普段から「だいぶ影はあるけど、きれいな顔立ちしてるな」とは思っていたこともあったので、そんな彼の不意打ちの笑顔はかなりのインパクトがあった。
「いい! すごくいい! 笑顔素敵じゃない! パーツはいいのに普段寝てばっかりで顔をまともに見せないだなんてやっぱりもったいないわ! 新屋敷ソラ、もっと普段からその顔を見せなさいよね! 何なの、もう!」
⋯⋯コホン。
つい、少々、多少、口からいろいろと出てしまいましたわ。
とりあえず、今のことは忘れてください。
忘れるように。忘れなさい。⋯⋯⋯⋯忘れろ。
新屋敷ソラ⋯⋯⋯⋯ソラ君は(今度からは名前で呼びましょう。今、私が決めました)、窓口のお姉さんに挨拶を済ませるとダンジョンの入口へと進んで、そのまま中に入っていった。
「ええっ?! ソ、ソラ君がダンジョンの中に?! え? え? ソラ君って
私はソラ君が
「あれ? ソラ君のお友達?」
さっきの窓口の(ソラ君にちょっかいを出してた)お姉さんに声をかけられた。
「はい、友達です」
私の中ではソラ君はすでに『友達』なので問題ないでしょう。
「ソラ君が
「あ、いえ、さ、さっき、たまたま見かけたので、跡を追ったらここに入っていったのが見えたので⋯⋯」
「へ〜跡を追いかけたんだ? ふ〜ん⋯⋯」
お姉さんが何かニヤニヤしている。
何かすっごいマウント取られているような気がしたので、
「べ、別に、跡を追いかけてもいいじゃないですか!? と、とと、友達なんですから! ちゃんと友達なんですからね!」
「はい、はい、お母さんは信じていますよ」
「お母っ!?⋯⋯⋯⋯な、何なんですか、その上からの物言いは! 不愉快です!」
「あはは。ごめんごめん、怒らないでよ。それにしても、ソラ君すごいよね。まだ高校生になったばかりなのに
「ええ、知ってます」
「ソラ君とは仲良いの?」
「ええっ!? そ、そそそ、そうですね。ええ、な、仲良いですわよ⋯⋯!」
「ソラ君って、普段からあんななの?」
「まーそうですね。ただ、学校ではあんな笑顔見せたことないのですごく意外でした」
「えっ?! そうなの?」
「はい。ていうか、普段ソラ君はいつも机に突っ伏して寝てばっかですわ。極力誰とも関わろうとしないですし⋯⋯」
「ええっ!? し、信じられない! ソラ君ってけっこう整った顔してるし、気さくだからてっきりリア充な高校生活送っているんだと勝手に思っていたわ!」
と、お姉さんが私の話を聞いてだいぶ驚いていた。
「ふ〜ん⋯⋯学校では誰ともしゃべらないんだ、ソラ君。ギルドでは⋯⋯まあ少し無口ではあるけど、そこまでしゃべらない子なんて印象じゃなかったから、まさか学校で『ぼっち』だなんてちょっとビックリだわ」
「私からしたら、
「まー、それはそれとして。でもソラ君ってちょっと不思議な子よね⋯⋯」
「そう⋯⋯ですか?」
「うん。普通
そう言って、お姉さんが簡単に
「でね、普通
「そうですわね」
「でも、ソラ君は『自分は一人がいいです』て言って、いつも一人でダンジョンに入っていくの」
「ええ?! だ、大丈夫なんですか?! ダンジョンって怖い魔物とかがいっぱいいるんですよね!!」
「まーね。でも、ダンジョンの入口あたり⋯⋯1階層なら問題ないのよ。1階層の魔物は
「そうですわね」
「でも、ソラ君、先週
「そうだったんですね」
私は受付のお姉さんと話したあとそのまま家に帰った。話してみるとお姉さんは意外と話しやすくて良い人だった。名前は琴音さんというらしい。
「それにしても、ソラ君が
ただでさえ、
ちょっとネットで調べてみたら『高校生
まー同じクラスに
まーそんなことはどうでもいいわ。
とにかく、ソラ君と話してみたい。友達になりたい。
でも、どうやったら話ができるかしら?
とにかく、何とかして話ができる機会を考えてみましょう。
私はそう心に決めると、ベッドから起き上がり机にノートを広げ
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