第18話 歓迎会②

 とんだ災難に見舞われた猫実好和だったが、仕切り直して改めて感心する。


「と、とにかく、みなさんスゴイんですね」


「大したことないよ~」

「そ、そうよ。別にフツーよ!」


「いいい言わないでって、いいい言ってたのに......」

「今日までは黙っといたわけやしええやろ?」


「と・こ・ろ・で、猫実くん?」

 ここで突然ハヤオンが意味ありげに微笑んで問いかける。


「な、なんですか?ハヤオン先輩」


「猫実くんって......彼女はいるの??」

「えっ、彼女っすか」


 もずきゅんとナルの猫耳がピクッとする。


「おお!ええこと聞くやないかハヤオン!そこんとこどうなんや猫実くん??」

 アミーナ店長は嬉しそうにニヒヒと笑って質問を重ねる。


「そ、そういう人はいないっすよ」


「では想い人はいるのでござるか?」

「す、好きな人もいないっすけど...」


「ほなこの中だったら誰がええんや?」


「ちょっと店長!」

 何言ってんだ!と言わんばかりにナルが声を上げる。


「どのネコ娘も粒揃いやで~」

「もう店長!」


「みんなカワイイからな~......ん?ええこと思いついた!」

 やにわにアミーナ店長の頭の上にピコーンと電球が瞬く。


「店長??」

 一同の視線が店長に集まる。


 アミーナ店長は猫眼をキラーンと光らせて、策謀に満ちた笑みを浮かべる。

「にゃっふっふ。ええこと思いついたで~?ウチの店はホンマにアイドル級ネコ娘が揃っとる。

 そこでや......

 今度、店のお客さんにファン投票してもらうんや!」


「ファン投票??」と一同。


「せや!」


「また店長の商売の話が始まってしまったわね......」


「ほんで一位に輝いたネコ娘にはライブをやってもらうねん!!」


「はあ」

 理解が追いつかない一同。


「名付けて......」


「ごくん......」

 息を飲む一同。


娘プリティーダービーや!!」


「なっ!!!」


「なんなら競技場借りて競争させたってもおもろいな!」

「店長もうやめて!」


「スポンサーはゲームスさんにやってもらうわ」


「色々問題あるわ!!!」

 一同は一斉にツッコんだ。


「便乗は商売の基本やで??」

 悪~い顔でニヤける店長。


「便乗にもほどがあるわ!!!」

 一同は常識的に叫んだ。


「なんやみんな頭カタイでホンマ~?」


「店長!やって良い事と悪い事があります!」

 猫実好和が叫ぶ。


「ならこれはええ事ちゃうんか?」


「とりあえずネコ娘プリティーダービーはやめましょう!」

(じゃないとこの小説が続きません!)


「なら『侵略!ネコ娘』はどや?」


「もはやどこを狙って何をしたいのかわからん!!」

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