誄歌のシナリオまとめ
川端 誄歌
男の子ブイチューバーを推していたら、実はクラスメイトで女の子でした。
1?
タイトル【男の子ブイチューバーを推していたら、実はクラスメイトで女の子でした。】
主人公:結城琴葉(ゆうきことは)
性別:女の子
職業:女子高生
特徴:黒髪、平均的な低身長。運動神経抜群の文武両道型優等生だが、推しのことに関すると知能数が下がる。
ヒロイン:一瀬八尋(いちせやしろ)
性別:女の子
性別:ブイチューバ―兼女子高生
特徴:青のメッシュを入れた黒髪。高身長。プチ不良、配信者としてじゃない時はノーマルだが、推されるとドSになる。
ヒーロー:白瀬八一(しろせやいち)
性別:男
職業:ブイチューバー。フリーター(設定)
特徴:八尋のブイチューバとしての外観。白髪黒メッシュ、長め犬歯が特徴的。ドSキャラが売り。
モブ
女子→クラスメイト
先生→担任(性別未定どちらでも可)
約10分程度のシナリオです。
八尋と八一は同一人物のため、出来れば八尋役が男っぽい声を出すのが望ましいです(別でも可)。
本編開始
〇琴葉の部屋・深夜
SE:雑談配信用のBGM
八一「あ~そう言えば、朝ご飯どうしようかな? なんか、美味しいもの食べたいかも」
琴葉「!! それなら、『札駅にある朝限定の、駅弁が美味しいですよ!』コメントコメント!!」
八一「……んーと。マック。マック。コンビニ。あははは、みんな似かり寄ったりだねぇ」
八一「ん? へぇ、札駅って言うと…………北海道で合ってるかな? へぇ、知らなかった。白瀬実は道民なんだけどさぁ? あんまその辺詳しくないんだよねぇ」
琴葉「!? そうなの!? 知らんかった。てか、それ初公開情報では!? コメントでも、ほら、言われてる! わ~、同じ地域かぁ知らんかったなぁ!」
八一「今度そこに行ってみようかな! 教えてくれてありがとうね! …………あ、もうこんな時間だ! 流石に今日は終わろうかな?」
琴葉「『えぇ~。まだ聴いていたいなぁ~』っと、コメント急げ急げ!」
八一「あははは、まだ聴いてたいなって人多いなぁ、ありがとう。でも、学生さんとか居るでしょ? 明日月曜日で学校があるだろうから、今日はおしまい! また、配信か動画でお会いしましょう!」
琴葉「あぁ、終わっちゃう! 待って~八一、スクショ撮りたい、スクショ撮りたい!」
八一「では、みんないくよ~? おつしろ!」
SE:雑談配信用のBGM終了。
琴葉「あぁぁぁあ!? スクショ間に合わなかった!!?」
SE:ベッドの上で暴れている感じ
琴葉「えぇ、今日の配信アーカイブ残らないって言ってたのにぃ~。やらかしたぁ~」
琴葉「あのイケボと良い。たまに垣間見える愛らしさ。もう全てが愛おしい!」
琴葉「もう、八一くんロス半端ない! 八一くんが足りない! 過去配信見よう!」
SE:配信動画の音声
琴葉「はい可愛い! あぁ、どうしたらこんなかわいい生物が誕生するのでしょうか!」
琴葉「八一くんってどんな人なんだろう。社会人なのかなぁ? それとも、大学生?」
琴葉「気になるなぁ」
〇八尋の部屋・深夜
SE:椅子の背もたれがきしむ音。
八尋「……ふぅ。今日も配信終わったなぁ」
SE:配信用BGM
八尋「ふふふ。久々の告知なしゲリラ配信だったけど、やっぱりこの子はいつも来てくれるなぁ」
八尋「……まだ聴きたいって言うってことは、明日休める人なのかな? だったら、年上かぁ?」
八尋「僕のアイコンにしてるところからして、たぶん女性ファンなんだろうけど」
八尋「でも、この【勇気コトハ】って名前。どっかで聞いたことあるんだよなぁ。んー、わからん! でも、つい最近なんだよな、何処だっけなぁ」
八尋「あぁ、もう! 分かんねぇからいいや。一旦寝よう。明日学校だし一限目から体育あるの辛いなぁワンチャン昼から行こうかな」
八尋「あ、ついでに弁当買っちゃおう。いっつも売り切れててないけど、今日ならいけそうだし」
〇高校の教室・朝
SE:ガヤガヤした朝の教室
女子「おーおーおー。机に突っ伏してどったの、琴葉。寝不足かぁ?」
琴葉「……その通り、です。むっちゃ寝不足。もう、目のクマがヤバい」
女子「うっわ。また推し活してたの?」
SE:立ち上がる音。(ガタってきな)
琴葉「そう!」
女子「うぉビックリした」
琴葉「動画視聴。それは推しに対して高校生である私が出来る最大の貢献で推し活! まだバイトが出来ないので、物販を買ったりする推し事。まではいけないからこそ、再生をするしかないのです!」
女子「……熱弁ありがとう。でも、それって睡眠時間削ってまですることか? 今日の一、二限目体育だぞ?」
琴葉「そのために今寝るのです! だからもしホームルーム中に先生に呼ばれたら――」
SE:SNSの通知音
琴葉「八一くんのSNSが更新された!?」
女子「スマホを確認せず音だけでわかるのか!? すごいな」
琴葉「八一くん以外の通知全部切ってるから」
琴葉「《深呼吸》よし。見ます」
女子「そ、そこまで全力なら、もうなんにも言わん。逝ってこい、限界オタクちゃん」
琴葉「!! こ、これは!! 私が昨日コメントした通勤ラッシュ時にしか販売されない、限定の駅弁!? ちょうど私たちが電車に乗る時間には、売り始めてなくていつも買えないやつだから、噂でしか聞いたことがないやつだったけど! えぇ、良いな、美味しそう。てか、今駅に行けば八一くんに会えるかもしれないってこと!? これは、もう行くしか――」
SE:スクショ連射する音
女子「…………落ち着け、琴葉。仮に、今行っても絶対に間に合わないから。そもそも、これから授業始まるし」
琴葉「あ、ああぁああああ!?」
SE:ガヤガヤが止む。
女子「今度はなに!?」
琴葉「今八一くんが載せた写真にいいね押そうと思ったら消えちゃった! えぇ、なんで消したのののの、えぇぇぇえええ」
SE:SNSの通知音。
琴葉「八一くん! ……あれ? 別角度で写真上げ直して、る…………?」
女子「……なんか、よくわかんねぇけど。良かったな?」
琴葉「良かった。いいねが押せる! 良かったぁぁぁああ」
SE:スクショ連射音。
女子「押し過ぎだっての。それ」
SE:ドアが開く音。
先生「なんだなんだ、廊下まで絶叫が聞こえてきてたぞ? 結城か?」
琴葉「は、はい! す、すみません。推しが尊くて…………」
SE:笑い。
先生「なんか、よくわかんねぇけど。ほどほどになぁ~。はーい、じゃあホームルームを始めんぞー」
SE:笑い終了。
琴葉(…………そう言えば、さっきのスクショあるな。見てみよう)
琴葉(……ん~? 全然なんで変えたのか分からない。文も、特に変化ないし…………)
琴葉「《大きめに》……ん!?」
先生「…………どうした~」
琴葉(待って? これって、まさか…………!!)
先生「結城……携帯没収すんぞ?」
SE:立ち上がる音。
琴葉「はい!? あ、ご、ごめんなさい! どうかそれだけは……!」
先生「…………次やったら没収だ。……えぇ、今日の日直は――」
琴葉(……最初の写真に写り込んでたのって、まさか。うちの)
琴葉(…………うちの、制服のスカート!?)
〇高校の教室・昼
SE:ガヤガヤしている音。
琴葉「……全然色んな物事に集中できない」
女子「そうか? 体力測定すごかったぞ? 世界記録目指せそうなくらい、すっごい記録出してたと思うけど…………」
琴葉「私にとってそんなことはどうでも良い!」
女子「世界記録なのに!?」
琴葉「私にとって、今最も重要なことは――」
八尋「……ちーっす。がっつり寝坊したわ~」
女子「《笑いながら》おぉ、八尋! 相変わらず朝弱いなお前は~」
八尋「いやぁ、朝はなぁ。どーしても、起きたくないと言うかなんと言うか」
琴葉「……おはよう。お昼から来るくらいなら、ちゃんと朝から来なよ」
八尋「あぁ? 良いじゃん、昼から来たって。来ないよりはマシですー」
女子「おぉ、琴葉の説教が始まる。逃げよっと」
八尋「あ、おい! 僕を置いて逃げるなよ……!」
琴葉「こーら。そう言って貴女も逃げようとするな」
八尋「ぐへっ。え、襟を掴まないで……」
SE:ガヤガヤしている音終了。
琴葉「だーかーら。それなら朝からくれば良いじゃないかって――」
SE:何かに気づいた音。
八尋「…………なんだよ。弁当はやらねぇぞ?」
琴葉「そ、それって。限定の、駅弁…………?」
八尋「お、知ってんの? なんか、口コミ見て買ったんだけどさ」
琴葉「……朝限定だよね?」
八尋「あ~。えぇっと」
琴葉「八尋さん?」
八尋「はっはっは。いやぁ。すみません。弁当買ってました」
琴葉「……はぁ。まぁ、美味しいらしいので気持ちは分からなくもないけど――」
SE:あるコトに気が付いて衝撃が走る音。
八尋「《次の琴葉のセリフに裏で被せる》でしょう? 旨いらしいからさ、つい並んじゃった~」
琴葉(あれ? そう言えば、八一くんも今朝それ買ってたよね?)
琴葉「……うちの、高校で」
琴葉「…………その弁当」
八尋「んぐっ!? な、なに? え? 目が、怖いんだけど」
琴葉「…………ま、まさか」
八尋「……まさか?」
琴葉「…………八一、くん?」
〇放課後。
〇琴葉の部屋・夕方。
SE:日常。
八尋「……で? どうしてバレた」
琴葉「ど」
琴葉(…………ど、どうしよう)
八尋「ん?」
琴葉(え? つまり、本当に八一くんってことでしょう!? 八尋さんが!?)
八尋「ねぇ、聞いてんだけど」
琴葉「ひゃい!? あ。だって…………その。今朝の弁当、私が、コメントしたやつだし。その、SNSに、スカートが写り込んでたし」
八尋「…………はぁ。やっぱり、それかぁ。すぐ消したんだけどなぁ」
琴葉「ご、ごめんなさい。スクショしてたから、見返してみたら。写ってて…………」
八尋「……そのスクショ消して」
琴葉「え?」
八尋「早く、消して」
琴葉「え、やだよ。推しのミスでも大切な写真は消せません!」
八尋「……」
琴葉「こう言う写真を見返して、こんなミスして可愛いなぁ。とか!」
琴葉「ここ誤字ってるの愛らしいなぁとか、思ったりしているのが私たちオタクの至福の時なんです!」
琴葉「だから、この写真は――」
八尋「……っ!!」
琴葉「うわっ!?」
SE:ベッドに押し倒されたような音。
八尋「…………消して」
琴葉「へ?」
八尋「もし、消さないって言うなら…………」
琴葉「…………なら?」
SE:心音。
琴葉(八一くんってドエスで有名だよね!? えぇ!? ま、まさか。私、写真を消さないことを理由に襲われる!? なんで!? 普通、逆では!!?)
八尋「《八一ボイス》消さないって言うなら――」
琴葉(だぁぁぁぁぁぁああああ!? なんで顔近づけてくんの!? 八一くん声で耳元に囁くな推し!! 殺す気か!? そうなんだな!?)
琴葉(《徐々に照れる》あ、でも死因が推しの囁きなのは、ちょっと良いかも…………)
八尋「今日から、君と同棲します」
琴葉「…………はい!?」
八尋「君がその写真を何処かに載せないか監視するために、一緒に住みます」
琴葉「の、載せないよ!?」
八尋「信用できませーん。優等生の癖してドМな人の発言なんて信用しませーん」
琴葉「はぁ!? ド、ドМじゃ、ねぇし!?」
八尋「《耳元》じゃあ、なんでこんなに顔を真っ赤にしているの?」
琴葉「ぃっ!? そ、それは…………」
八尋「《噛みつく》……」
琴葉「ひぃっ!!?」
八尋「…………よし。じゃあ、とりあえず。配信環境的に、うちで同棲始めよう。親御さんには、僕の方から言っておくよ」
SE:ベッドから降りる音。
琴葉「…………はっ! ちょ、私許可してな――」
八尋「……そのまま来たら、噛み痕丸見えだよ?」
琴葉「どっあぁぁああああ!? このために噛んだのか!?」
八尋「あっはは。じゃ、そう言うことだから僕が一人で。説明してくるね」
SE:ドアの開け閉め音。
琴葉「……行っちゃった」
琴葉「推しと、一つ屋根の下? え? てか八一くんが八尋さんってまじか!? あのぷち不良の、一瀬八尋が!?」
琴葉「…………私、これからどうすればいいの!?」
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます