第100話 水着を買う 

* 水着を買う 


ねぇ、ダミアンさん、水着ってどこかで売ってます?

「何?ビキニ?」

うん、セパレートくらいかな? 私は・・・

「そうねぇ・・・あるわよ、ちゃんとしたものは、市場じゃなくて、中心部の大店の洋品店で見たわね。何で? 下着代わりにでもするの? 普通のものなら、市場の下着売り場でも売ってるはずよ?」

えっ? 下着の代わりって? それに普通のものって?

「うん、色の付いた下着でね、少し生地が厚めでね、水にも透けないようなものよ?」

へえ、そんなのもあるんですね〜 知らなかったよ〜

「ああ、知らないのね、冒険者の中にはね、結構多いのよ、濡れたり、返り血なんかで服装が汚れたり、野宿して水浴びしたりね、いろいろあるでしょ?洗濯して乾かしている間に、スケスケの下着でいるより何となく良いでしょ?」

な〜るほど、そんな使い方をしているんですね・・・


実は・・・海で泳ごうと思いまして・・・ 南洋の小島に別荘を建てたので、そこで、ゆっくり休日を過ごそうかなぁ〜 なんて、思ってるんですけどね。

「良いわね、・・・・ねぇ、私も連れていってよ? ヤヨイも呼ぼうかしら?」

ヤヨイさんとはまだ、秘密契約をしていませんから・・・

「そう? なら駄目ね、あまり秘密契約も広げるものでもないしね。」

・・・

ダミアンさんはどんな水着なんですか? 

「私? いろいろ持っているわよ!

ビキニの色違い数枚、ハイレグのワンピースとか着替え用にといろいろね。」

あの〜、ウチのメンバーも一緒なんですけど〜 男もいますよ〜 良いんですか?

「そう? 良いわよ別に、見られて減るもんじゃないでしょ? メンバーっていうと・・・ターニャ、アイカに、男性は、アスラ、エドガーよね?」

ええ、あと、ガロンっていう男性と、エミリっていう使用人も一緒ですけどね。

「じゃあ、女性が4人で、男性が3人ってことね。随分お仲間が多いのね?どうせ、みんな規格外の者達?ってところかしらねぇ〜」

まあ、そんなところですけど・・・


何と、この世界には、ビキニの水着?もあったんだね〜 冒険服の下に付けているんだ〜 ダミアンさんは、あの締め付けが、なかなか良いのよ!って言っていたけど・・・?


ねぇ、エミリは、水着を持っているの? 

「はい、毎日付けていますよ? 何故?」

ああ、そうなんですね〜 どんなの? 

えっえっ・・・って言いながらも見せてくれたよ、確かに!水着だね、エミリのは、ちっちゃい真紅なビキニ、なかなか良いじゃないの!・・・

「ははは、これは出店の下着店で買ったものだから、良いものじゃないんですけどね〜」

そう?それが、出店でも売っているってヤツなのね・・・じっくり見て触らせてもらったが、・・・確かにこれなら、水には透けないだろうけど、これ、濡れたら駄目な生地っぽいわね・・・ まあ、ただの生地の厚い色付きの下着、ってところね。

タグには、M って書いてあったから、サイズだろうね・・・


あのね、今度、南洋の別荘でのんびり休日を過ごそうと思ってるんだけどね、きれいな白い砂浜のビーチに、どこまでも澄んだきれいな海、泳いでも、日光浴でも、良いかな?ってね・・・

台所なんて無いけどね、別荘前の浜辺でバーベキューなんてどう?

「あの? バーベキューとは?」

ああ、ごめんごめん、外でやる網焼きの食事会?焼肉パーティ?みたいなもの、肉や野菜を焼いたりしてみんなで食べるのよ! 焼くだけだからね、誰でも出来るから、エミリも、食べる方に回ってくれても良いのよ? 私が焼いてあげるし・・・

メンバーは、ウチのメンバーに、35歳女性のダミアンさんが加わるよ。

「あの〜いつごろですか?」

エミリに合わせるわよ! バンスさんのところの仕事の休みをもらわないとね!

ダミアンさんは、いつでも!て言っていたから、まあ、メンバーと同じだけどね。


ということで、エミリを連れて、オリバー王都の大店の洋品店まで移動した。

あの〜 水着ってありますか?

「はいはい、こちらへどうぞ〜」って、店の奥まで連れていかれたよ。

まあ、下着みたいなものだしね、しかも!結構高価だね、銀貨1枚以上だよ?

「そこの箱の中で試着できますよ」って言ってくれたので、適当に3枚手にして試着してみたよ、私はサイズは S で良かった。でも、上は SS でも良いみたいだよ〜 

因みに、エミリは上も M なんだって! なんと! 理不尽な!〜

エミリに適当に選んでね〜って伝えてから、私も自分用に探すよ。無地、花柄くらいが無難かな? あとはワンピースも・・・

そうか〜 ターニャは? 持っているのかしら?

まあ、思うに、上も下も M で良さそうだけど、あの人も上は M以上かな?

念話、『ねえターニャ、ミヤビよ。貴方、水着なんて持ってる?』

「ええ、いくつか持っているけど? 何? 買ってくれるの?」

そうそう、いま、私とエミリが新しいのを買っているんだけど、ターニャもどうかな?って思っただけよ・・・・

と、すぐに、転移してきたんだね、店に入ってきた。

「ねえねえ、水着なんて、何年ぶりかしらね〜」なんて言いながら、早速、試着し始めたよ、因みに、上は M3 下は M2 だって・・・M2ってMより大きいけどLより下らしい・・・

見た所ダミアンさんも似たようなものだから、プレゼントしてあげようかな・・・


結局、各自3枚ずつ購入した、合計で銀貨15枚。

ついでなので、出店の下着売り場をエミリに案内してもらって、ここでも、私、エミリ、ターニャの3人で、各自3枚、合計で銀貨1枚だった。




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