第86話 火山島 

* 火山島 


屋敷に戻ると、既にターニャたちが居間で、お茶、お菓子をしているよ〜

私も混ぜてもらったけど、エドガーが自分の収納から串焼きを取り出しているね、まあ、人それぞれってことだね。


それで、みんなには、西への抜け道は見つかったけど、何もなかったし、現在、そこを改めて開通させても、特に意味は無いし、国際紛争やら戦争やらが起きそうだし、盗賊なんかに利用されても?だしね、何もしないで帰ってきたよ〜って伝えておいた。

それよりも大事なものがあったからね・・・


飛行しながら見えていたんだよね〜、南の方角に、山岳地帯の南はかなり高い山脈が連なっていて、いままでは何も見えなかったんだけど、高い空中から見てたら、あったんだよね〜、海と火山島。火山は煙をムクムクさせているので分かったんだけどね。

なので、明日にでも、行ってみようということに決定、火山島探検?だよ〜



一応、火山から噴出する煙が西から東に流れているので、風上の西側の上空で島を見下ろしているんだけど・・・

この島には人が住んでいるのかな? 外壁に囲まれた街も見えるし、何といっても、大きな港が作られている。だけど、・・・人の気配は無いんだよね〜

今はもう、無人島? まさか?これも古代人の遺跡?


とりあえず、外壁のあるところへ下降してゆくんだけど、これ! ガスだよね?有毒火山ガス?

風上を選んだんだけど、風向きに関係なく?この火山周辺の有毒ガスが酷いってことだよね。幸い、私達には有毒ガスも効かないから良いけど、これ普通の人間も魔物も住めないな〜

それで、無人島になっているんだね・・・


エドガーはまあ、平気だよね! ターニャたちにも平気か?聞いてみたけど、このくらいならなんとも無いって言ってるし、このまま調査を進めよう。

念の為、気配察知してみるけど、やっぱり、生存者?は居ないようだ。

金属を探査してみれば、街の中の大きな建物の中に強い反応がある。

そこへ行ってみれば、建物はもう崩れてしまっているね、大きな岩などが飛んで来て建物を破壊したっぽい。これも、火山の噴出物のセイだよね。

どうやら、屋敷の地下に、部屋があるらしい、すぐに分かったけどね。

鍵もかかっていない地下室へのドアが半開きになっている。

当然、部屋の中にも毒ガスが充満しているので、ドアを閉めて、一応、クリーン、浄化してみる。まあ、無駄な努力だった!けどね〜


まず目に付いたのが、革袋にはいっている金貨、300枚入、鑑定では、古代ウエスト金貨。当時の人たちは、ここまで来ていたんだね!?

この外壁や港を造ったのも古代ウエスト王国の人たちなんだな・・・

魔道具は、航海関連の物? 方向指示器。

魔物避けの腕輪、解毒の腕輪、風魔法強化の腕輪。

錆びてしまっているけど、槍や剣、それに銛が多い、あとは、漁網、浮きなど。

それと、魔法鞄が一つ、残されているよ・・・


*火山島地下室所蔵品

・古代ウエスト金貨 300枚x5=1500枚

・古代ウエスト銀貨 300枚x5=1500枚

・魔道具は、航海関連の物? 方向指示器、風向・風力計測、毒ガス感知器、地震計測器、

・腕輪魔道具:魔物避け、解毒、風魔法強化、


*魔法鞄 

・小型の箱舟:全長20mくらいのが一隻、船室には、8個椅子が置いてあるので、8人は乗れそう・・・推進力は、帆を張って風魔法で動かすか、船尾に付いている噴射口に風を送って、海水と混ざった空気をジェット噴出させて進む。船に装着するワイバーン程度の魔石で、船自体の基礎魔力を補う。この辺りは、魔導自動車などと同じ設計思想だよね。


毒ガスによる脅威が切羽詰まってきて、急いで全員脱出!って感じで逃げたんだろうね。でその逃げた先は、身体強化した目で見えるよ、対岸、大陸側の浜辺に港のようなものが見える。マッピングでは、その浜辺から古代ウエスト王国の砂漠まで谷筋を通っていけば通れないこともないな。

恐らくは、砂漠を追われて、南下してきた連中が山に入って、谷筋を通ってきたら、崖岸の砂浜にたどり着いて、そこに定着したものと、海に浮かぶ火山島に行き着いたものとに別れたのだろうか?

どちらにしても、滅んでしまったけどね・・・


みんなで、対岸の大陸側の浜の港まで転移する。

やはりそうだよ、ここにも火山ガスが来ている。風向きによっては、結構、濃くなるんじゃないかな? まあ、ここからも、同じような理由で逃げ帰ったんだろう・・・

ここの港も、外壁の街も、既にかなり海食、侵食が進んでいるのか、ほとんど崩壊状態だよ。建物はすべて崩壊、まさに遺跡となっている。

火山もあるしね。ガス、地震、津波、高潮? いろいろあったんだろうね。

一応、気配察知で、金属反応を探査する。みんなも探してくれているよ。


ターニャが何か見つけたようだ。遺跡の街よりは山側なんだけどね、どうやら大きな金属反応があるらしい。

近寄って、鑑定! あっ!これ知ってるよ!この反応は、魔導バイクだよ!

あとその周りにもいろいろ転がっているものを、転送で回収してみた。

*海岸の遺物

・魔導バイク 二人乗り 木製、ミスリル装甲 x1

・魔導バイク 一人乗り 木製 x4

・ミスリル剣 x4

・ばらばらになって散在している金貨x55枚、銀貨102枚


どうやら高潮にでも押し流されて、この砂漠へ通じる谷筋の入り口あたりに流されて集められたようだね、木製バイクは水には弱くて軽いのかな〜 実際、木製部分はぼろぼろ状態だし・・・


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