第84話 エリン辺境伯領 

* エリン辺境伯領 


エミリ〜、ただいま〜、今戻ったよ!

「あつ、ミヤビ! おかえりなさい!」

って、またまたそんな勢いでとびかからないでよね〜、このか弱い少女に!〜


まあ、ともかく、夕食は、エミリが腕を奮ってくれたので、天ぷらと、すき焼きが出された。凄いよ!エミリ・・・まあ、食材は余るほど有るけどね、それでも手間だよね・・・

なので、エミリに、お土産!って言って、3cmの宝石玉を各種渡しておいたよ〜、今回も、ちゃんともらってくれたからね〜、それで良いのよ!

それと、当面の生活費だよ、金貨300枚を渡しておいたよ。


明日は、私はちょっと出かけるから、みんなも自由時間で良い?

「ええ、良いわね、ここ、オリバー王都で買い物でもしようかしら?エミリも手伝ってくれる?」 「ええ、もちろん、お供させていただきます!」

「なら、僕は、姫たちの護衛かな?」

うん、解った。 エドガーは、

「うん? 特に無いぞ〜、ミヤビはどこへ行くんだ?」

えっ? ちょっとね・・・ オリバー王国からあの古代ウエストまでの山道を探してみようかな?って思っただけ・・・

「あはは、そうか・・なら、俺が護衛をしてやる!」

って、一緒に来てくれるの? つまんない!かもしれないわよ?

「まあ、良いってことよ・・・、何だ?俺じゃあ、迷惑なのか?」

と、とんでもありません! 嬉しいですよ〜

「そうだろ? まあ、俺に任せろ!」


はい、是非! じゃあ、また明日ね〜 って、部屋に戻った。

そこには・・・ リンネ!〜 ソファーの上にいるよ! 会いたかったよ〜 

でも、夜は・・・大変! 聖竜魔法の訓練! 竜魔法の復習! ・・・ああああ〜 眠れないよ〜〜〜

朝起きたら、リンネがいなくなっていたけど、もう?帰っちゃったの?

「何? ミヤビ? 何か用?」

って念話が聞こえた。 あれ? 思っていただけなのに、聞こえちゃった?

「だ・か・ら〜 前に言ったよね、思っても、話しても・・・聞こえるからね、いつも、僕はミヤビのすぐ近くにいるんだよ〜」

あああ、そうだった、よね! ありがとう、リンネ! 


朝食後に、ターニャとアスラとエミリが出かけて行ったので、さてと、私達も出かけよう!

途中のオリバー王国辺境の様子もみたいしね、飛んでいくよ〜

とりあえず、既に予定の場所はマッピングしてあるからね、そこを目指して西へ・・・


山岳地帯に近くなってきた。この辺りは西の辺境だよね、でも、所々に小さな村かな? 住民の気配はある。

まあ、問題もあるよね〜 

一台の馬車が、魔狼40頭に追いかけられている。あの馬車は?って鑑定してみれば、貴族の馬車?家紋付き。エリン辺境伯の馬車、中にいる人間たちは、・・・あれ?

この女の子は知っているよ! ミクさんじゃない? 確か?聖女候補だったよね、あれからどうしたのかな?ってまあ、考えなくはなかったけどね、教会関連だっだし、バンスさんにオマカセだったからね・・・

メンバーは?っと、あれは、騎士さんたち二人だね、御者も騎士さん。

聖女ミクと3騎士ってところ? ちょっと様子をみようかな?


馬車の中から、何かのポーション瓶が投げ出されて、空中で破裂して魔狼の群れの一部に降り掛かったよ。液体を浴びた魔狼たちの動きが鈍くなったわね、毒? イヤ、あれは痺れ薬?みたいなものかしら?

数を減らされて、魔狼の群れの全体の動きもにぶくなったところで、馬車が止まって、3騎士さんたちが剣を抜いて待ち構えている。

でも、まだ魔狼は多いよ?どうするのかな? 

流石に押されているわね、・・・もう! しょうがないわよね〜

魔狼達を指定して光魔法のフラッシュで気を惹くのと同時に加重!してあげた。 さあ、コレなら頑張れるでしょ?


戦い終わって、聖女さんが騎士さんたちにヒールをかけているわね。

鑑定!

*ミク 聖女候補

・レベル70 

・スキル:回復

・聖魔法:ヒール、治癒、回復、浄化、清浄、クリーン、


あれれれ? 弱いよね〜、いままで何をやっていたの?

リンネが出てきてね、いろいろ教えてくれたんだけどね・・・


どうやら私がバンスさんに引き渡したあとは、いろいろ事情を聞かれて、それで?どうする?って聞かれたときに、日本に帰れないなら、教会なんて帰りたく無いし、ヒロたちと一緒も、もうイヤ、ということで、2日ほどマユカさんとこで過ごして、結局はバンスさんの従兄弟のエリン辺境伯のところへ行くことになったらしい。

そこなら、辺境だし、誰にも合わないで済むだろうしね・・・そしたら、まあ、ヒロ勇者候補も居なくなって、タロ剣士もまだ逃げているようだしね。

それで、最近やっと、辺境の魔物狩りをしながら、レベルをあげよう!ってことかな、ついでに辺境の安全確保みたいなことで、少数の騎士さんたちと馬車で動いているようだよ、・・・ということらしい。

まあ、それにしても、騎士さんも少ないし、何よりも、本人、サボりすぎ!なんじゃないの!〜

何を? 空を仰いで手を合わせてるのよ、自分でなんとかしてよね!

これで、2回目よ、もう知らないからね〜


ということで、思い立って、ちょっと寄り道して、ここから南にあるエリン辺境伯領を見学!〜


*エリン辺境伯 

・レベル120 

・スキル:剣豪、真偽判定、気配察知、

・魔法適性:風、水、


まあ、その街を知るなら、入り口から、そして市場の様子、だよね・・・

冒険者カード、相変わらずCランクなんだけどね!これを見せてすんなり通れた。でも、私には分かったよ! 入り口の門のところに魔道具が仕掛けてあったよ、どうやら、そこを通るだけで、簡単な称号検査でもしているようだ。

尤も? 殺人や盗賊なんていう称号なんて、私には無いからね〜、すんなり!だったよ。エドガーも、何も問題なく・・・

なかなか、しっかりしているよね〜 誰が作ったのかな、あの魔道具。

王都とか、国境検問でも使えば良いのにね〜



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る