第10話 ブラックワンドと白龍の首輪  

* ブラックワンドと白龍の首輪 


今日も遅めに掲示板の前、今日はバンスさんは居ないようだ。なので、じっくり依頼票を見ているんだけど、何か?不思議な依頼があるよ。

「ペットのワンちゃんを探して下さい、報酬金貨1枚」まさに子供の文字?だね。

とりあえず、剥がして受付へ提出、依頼受付の印をもらって、説明を聞いたんだけど、なんと!ギルドでも詳細はわからないらしい。何だって?

それで、依頼主に連絡をとりますから、午後一番でもう一度、来てくれっていわれたよ。まあ、良いけどね・・・


手空き時間も出来てしまったので、少し、買い物でもしようかな?と中央市場へ、徒歩30分かな?

リンネに何か欲しいものある?って聞いたけど、今は無いけど、考えておく、っていうので、私は、まずは服屋さんだよ、下着を少し買っておこうと思ってね。

上着は? もういいや、毎日同じだけど、汚れないし、リンネが、汚れない魔法を掛けてくれたんだよ、本当に凄いよ〜

あとは、食料、できたてをそのまま収納しておけるしね、便利だよ収納! 他人には言えないけどね、ウフフ・・・

なので、野外でも温かいものをそのまま食べられるんだよ。だから、串焼きを20本も買ってしまったよ、肉が大きいし、私なんか、1本あれば一日OKなんだよね〜


水は生活魔法で出せるしね、でも、栄養が偏るのはイヤだから、生食できる野菜とあと果物をとにかくいっぱい買い込んだ。全部、収納しておいた。

収納の良いところは、野菜にくっついている虫や細菌?などが、別に収納されることかな?これ最高! それで、虫などの生きているヤツは、時間経過空間に自動的に収納されるから、あとで、まとめて森なんかに放り出してやればそれで終わり。時間停止空間に残っているものは、新鮮な虫無し野菜、果物ってワケ・・・しかも、多少傷物でも、回復されてるし〜すごく良い。


と、いろいろ買っていたんだけど、まだ昼前で時間もあるので、一旦宿に戻る。

なんてたって、一ヶ月前払いしてあるからね、銀貨30枚、つまり金貨3枚を支払い済なのだ〜。一般的には、一泊銀貨1枚なんてしないよ、そう、私の宿は高級宿なんだからね〜


部屋の中で、リンネから言われて、先日のゴブリンのお宝から、お金や宝石以外のものを出してみろ、と言われて出して見せているんだけど、リンネが、やたらと見ているので、何か?な〜って見てみれば、魔道士の杖、ワンド? 短い魔法の杖。

私も鑑定してみる。


*魔道士の杖、ブラックワンド、・・・杖が黒い木でできているから? 

・世界樹の黒枝、不壊、発動する魔法の強化、2〜10倍。魔法吸収


「魔法吸収」で、自分に適性の無い魔法でも使えるようになる、例えば、私の場合なら、リンネみたいな光魔法とか、闇魔法とか、いろいろ。使いかたは、それらの魔法を、このワンドで受ければ、魔法を吸収して所有者にその魔法の適性を与える、ってある。その後、実際の魔法発動云々は、私の努力次第?ってことだよね〜?

「うん、良いかも?」って、リンネがそのワンドを私に転がしてよこしたよ、これを使ってみろ!ってことなのね? 


あともう一つ、リンネが見ているのが、首輪? イヤイヤ、チョーカーって言ってよね。まあ、首輪でも良いけど?・・・それなの? その黒いのって首に装着したら、奴隷?みたいに見えなくない?ねえ、リンネ? 解ってる?

とリンネがそれに手を触れて、何かした!途端に光り輝いて、真っ白になった。

そして更に首輪の真ん中あたりに手を触れて、また、何かした。

出来上がったらしい、白い首輪の真ん中には、純金の枠がつけられたカメオみたいな石がついている。しかも、キラキラ色? それは何の石なの? 「海竜の鱗、白い首輪は、白龍の革」って言ってるよね〜 何ソレ?

しかも、私の鑑定では「防御の首輪」ってこと以外、何もわからないので、説明してくれたよ。


不壊、清浄効果はもちろん、メイン効果は、絶対防御、状態異常無効、解毒、解呪、絶対回復、だって・・・それって何?すごいものだよね〜 物語で出てくる、防御装備の究極? それを、私にくれるの?

黒い首輪は?どうかな?って思っていたけど、白くなったし、そんな効用のあるもの、もう、リンネったら、私が断るはず無いでしょ! もう、肌身離さないからね!

キラキラ石には何も付いてないの? って聞いたら、「今はね! ただこの海竜の鱗は魔法付与しやすいから、ミヤビもそのうち?使えるようになるかもね?〜」

だって。


そろそろお昼だね、午後一番ってことは、1時ってことで良いんだよね〜まあ、わからないから、早めに行こうかな?幸い、この宿は、ギルドまで5分だからね、さすが、ギルドの紹介だよ、うん。

なので、収納から、串焼きの食べかけ半分とトマトとリンゴを出して、食べて、口の中にクリーンを掛けて、出発。



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