妖精は今日も満喫する(仮)

かぐら ひりか

第1話 僕は誕生して満足する

?「…起きなさい。…起きなさい。」


透き通る優しい誰かの声が脳内に直接伝わってくるのを感じ、その小さな光の玉はゆっくり、ふわふわと動き出す。


?「産まれたばかりの可愛い子よ…あなたは今から妖精になるべく、巣立たないといけません。」


謎の声がそういうと、目の前にスクリーンの用な光景がいくつも現れた。

そのスクリーンの用な者をスライドすると色んな風景が見えた。

極寒の氷の世界、灼熱の炎と溶岩の世界、水の生物が生き生きとした水の世界、聖騎士と黒騎士が争う混沌の世界

それ以外にも、いくつもの世界がそこに存在していた。


?「あなたはこの後、このいくつものパラレルワールドの中から好きな世界に旅立ち、そこで経験を積み成長するのです。」


そんな声を聞きつつスライドさせていると1つの映像に目が止まりスライドを止めた。


?「決まったようですね」


目に止まったそれは、

色も艶も形も全て光の玉にとって

とても魅力的見えた。


光の玉がその正体が何なのか知るまでに

時間がそんなにかからなかった。


光の玉にはまだ文字が読めなかったが

容器に書かれていた文字には

『プッチンプリン』

と書かれていた。


?「ではお行きなさい!」


謎の声がそう言うと目の前のスクリーンから強い光が溢れ出し光の玉が包まれていく。


?「その世界で沢山の事を学び、色んな事を経験して、そして立派な-」


謎の声の発言が最後まで聞き終わる前に

光の玉はそのスクリーンに吸い込まれて行った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

妖精は今日も満喫する(仮) かぐら ひりか @kaguhiri

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る