インキャ革命
@nabesu_desu
プロローグ
2019年冬が明け、春が訪れ始める時期に僕は大学に合格した。
第2志望の大学では、あったものの模試の判定が低かった大学に受かっていたので落ち込むよりも不意をつかれたような、浮き上がるような気持ちが強かった。
「これからの、大学生活の新居を探さないと」
これから、待ち受ける新生活を心待ちにしながらパソコンに浮かび上がる合格の2文字を噛み締め呟く。
僕の高校3年間の生活を振り返ってみるとクラスのカーストとしては、中の下の方ではあったもののソシャゲを昼休みに一緒に楽しむ友達に囲まれ、いじめを受けることなく平和な高校生活ではあった。
だがしかし、帰宅部であった僕は高校生活の華のような生活を送ったことがなかった。あまり堂々と言えるものではないが年齢=彼女なしの恋愛をしたことがなかった人間だ。
ここからの大学生活では、自分を変えようと意思を固め、スマホのlimeを開く。
連絡したのは、中学から絡みのある幼馴染の翔、この幼馴染の翔は、ある程度の一般常識を持っていない女好きなのだが、友達と絡むことに関しては頼れる友人だった。
「青華大学合格した!」
短い短文で、limeを送ると1分かからることなく返信が返ってくる。
「まじか!これから4年間一緒じゃん!今から電話かけてもいい?」
そう返信が返ってくると、すぐに着信の通知音が鳴る。着信音に驚いた自分は、電話に出る。焦るから返事してからかけてきてくれよ…
「」
この電話からだ。おそらく僕の大学生活は、一気に平穏を崩された。今まで生きてきた人生の喜怒哀楽の感情と悲しみ、苦しみを倍以上に圧縮して人生経験を得ることになったんだろうと後の僕はそう思う。
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