シックス戦記

どら焼き

第1章 どうして、こうなった。ため息しか出ないぞ…。

ep.1 ある末っ子の者

 ドッカラガッッシャーン!


 階段から突き落とされた子供が

3階から1階まで転がって

そのまま屋敷の玄関に衝突する。


「ヒャッアハハハハハハ!

お前が歩くのが遅いから

ショートカットさせてやったよ!」


3階から笑うのは、

落とされた子の一番上の兄ワン。

8歳

本名 ワン・フォン・ルットライン

ジョブ 大魔導士を授かった

ルットライン家の自称・後継ぎである。


「全くも〜、朝からうるさいですわ〜!

早く、朝の食事を済ませて

学校に行かないといけないですわ〜。」

無理矢理ですわ〜って語尾に

つけたような話し方をするのは

次女のニッコメ。7歳

ジョブ 聖女を授かった

自称・次期大聖女様である。


「オイオイ!こんなところで

寝ると風邪を引くぞ!

(ガスッ!)」

言葉の後に、思いっきり

この子を切り飛ばしたのは

三男のミッツメ。6歳

ジョブ 大騎士

自称・近衛騎士団入隊内定者だ。


「嫌だね〜グズは〜。」

「ほんと、さっさと動け!」

この双子男女は、

四男のフォーと、

五女のフィフだ!

まだ、コイツラは、

「授かりの儀」という、

4歳になると受ける儀式を

教会でうけていないので

ジョブとか、スキルは

わからない。


この世界は、教会で受ける

「授かりの儀」にて、

女神様が授けてくれるという

ジョブやスキルで、

ほとんど将来が決まってしまう

という世界だ。


○○


そして、全身打ち身で痛いのを

こらえて、なんとか動こうと

している僕は、シックス。

このルットライン家の六男である。

今3歳だ。


いって〜!


「どけっ!」

いきなり蹴られた!

蹴ったのは、母親のビスガス!

しかし、蹴られた弾みで

頭を柱にぶつけた。


頭の中が、真っ白になる。


○○


ここは?


あ〜!

思い出した!

俺は、昨日から

家に帰りたい!

有給休暇を使って

一週間休むと会社に申請していたのに

上司が仕事を押し付けてきた。


恐らくだが、また

部長の奴が、どこかの取引先から

他社のスマホゲームのバグの

修正作業とかを安請け合いして

上司に押し付けて、

自分だけ高級クラブに

飲みにいったのだろう。


もういや……。

いくら、他人が書いたプログラムは

プログラム言語が同じでも

クセとかで全く違う別物の

プログラムに化けているから

修正しろとか、発展させろ

とか言われても、

無理だって言っているのに

全く、聞く耳を持たない…。


今は、朝の11時か…。

やっと、スラングだらけの英語と

スペイン語とフランス語を

ミックスしたような文書を解読して

文法を直して、翻訳して書き直して

イギリス会話英語(キングスEnglish)

に翻訳するような、

プログラ厶のバク修整と、

最適化を終えた。


1週間前から続いた!続いた!

物凄く続いてきた!

デスマーチを終えて、

こっそりと、労働基準監督署に

腹が立ったから

告発書と証拠の画像と

社内文書とこのPCが勝手に

録画して来た社内動画を添付して

相談として、メールで送り込む!


社内サーバーで、

カットされる可能性があったので、

自前のモバイルルーターとPCを

使って再度同じモノを送る。


部長の親族の後輩達は、今日も

有給休暇か、出張ですか?

年間本社出勤100日ってすごいよね〜

ハワイ?マジョルカ島?

そんな所にこの会社の

営業所なんてないし、

なにの出張なのよ?


部署総数15人いるはずなのに、

働いているのは

オレを入れてたったの3人。

1人は昨日、救急車で運ばれた。

もう一人の同僚は、

先程血を吐いて、救急車で

運ばれた。


上司は、もちろん続けざまに

救急車を呼ぶとなって

通報されて警察に行った。


だから、俺一人でこの仕事を

なんとかやりきった。

これが、今日の朝の8時。


そして、上司が帰ってきたのが

10時で、俺はデバッグを

終えて納品完了して

すべての作業を終えて

11時になった時に部長に

呼ばれた上司が

書類とBDRディスクの

束を持ってきた。


俺こと、辛党 大助

「もう、仕事は終わりましたよ。

先程、確認して向こうさんに

連絡をとって確認してもらいました。


もう、こんな安請け合い

しないでくださいよ!


今から、5年溜まった

(貯めたのでは無いので

溜まった!なのです。)

有給休暇を消化しますから、

労基(労働基準監督署の事)からの

勧告ですから

俺の都合ではありませんよ!


後の仕事は、長い長いお休み中の

他の奴らにやらせて下さいね。

では、帰宅します。」


上司

「ハァ?

ここに仕事があるだろうが!

何を勝手に許可を取らずに

勝手に休みを決め込んで

いるんだよ〜!


ボケてないで、

さっさと仕事をしろ!

勝手に血を吐くは!

倒れやがるから

俺が、警察に呼ばれただろうが!

全く!」


わけわからん、事をさけんでいる

上司に、有給休暇届の

上司のサイン入りの書類の

コピーを突きつけてやった!


上司

「あ〜ん?

(ビリ!)

ハイ!終わり!

仕事をやれ!」


もう、本表を破ったから

無効なんて思っている上司に

またコピーを突きつけてやった。


上司

「ハァ?」


もう、デスマーチのせいで

フラフラなので、

会社の入っでいるビルの

フロアから、

共同スペースエリアに

素早く移動して

エレベーターに乗り込む。


他の会社の方と

「今やっとデスマーチ終わりましたよ」

「うちは、今から修理出張ですよ。」

「大変だよね。そうだ!

このビルに入っている会社全てに

労基の一斉捜索が来るとか

噂があるぞ!」

「まずうちだろうな…

昨日二人目の救急車送りを出した

から、上司が警察からも

完全に目をつけられている。」

「実はうちもですよ。

3人入院ですよ。」

「実は、うちもなんだよ。」


と、暗い会話をしているうちに

1階に着いて、並んでビルを

出ようとしていた。


会社の前の道路では、

部長のベンツが駐禁切符を

パトカーに後ろ付けされて、

切られていた。


いい加減、近くの時間ぎめの

パーキング使えよって

心で呟いてビルの外に出たときに

後ろから上司の声で

「貴様ーーーーーー!」と

怒鳴る声がして

頭の後ろに衝撃が来て

いつの間にかアスファルトが

顔の横にあって、眼の前に

生暖かい血が流れていた。


上司が、他の会社の人に

取り押さえられて

警官に「現行犯逮捕!」と叫ばれて

手錠を、かけられていたのが

見えていたのが、最後だったな?


あれ?

なんで、俺の身体が

縮んでいるのよ!


よく考えると、俺は病院の

ベッドで目を覚まして

知ら無い天井だ!

なんて言うのが、

この話の流れでしょ!


そして、俺は

これまでの未払いの残業代や

ボーナスやなどの最低でも

総計3655万円の支払いと

次の就活をどうしようとか

まったりと病院のベッドの上で

悩むところでしょ!


『思い出しましたか?』


声が聞こえた!

いや、頭の中に入ってきた!


俺の前に、いきなり

どう見ても女神様って!存在がいた。


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