愛犬との出会い

心に闇を抱えるもの

第1章愛犬との出会い

第1話愛犬マックとの出会い

 今は家にいないが、いた当時は私たちが初めて飼った雑種犬である。

 まだ犬の飼い方もわからず、一からしつけをしていった。

 小さかった頃のマックは本当に可愛らしい子犬で、人なつっこい性格だった。

 

 最初は家にいることになれず、マックは怖がっていた。

 しかし時が流れ、次第に家の中になじみ始め、いつしか家族の一員となった。

 

 犬はしっかりしつけると、どんなことでもすぐに覚えてくれる賢い動物である。

 餌の場所や散歩するにおいても、従順に動いてくれる。

 

 そんなマックがある日、脱走して、家からいなくなった。

 最終的には見つかったが、何度か脱走することがあった。

 

 知恵をつけ、賢くなるにつれて、知能が発達していったマックだが、物音に敏感だった。 

 雷が鳴ると、おびえてしまい、くるって、噛みちぎりソファーを破壊してしまった。

 いつしかマックは愛犬らしくなっていった。

 

 そんなある日のことだった。

 また家から脱走してしまい、マックを探す羽目になったが、とうとう見つからなかった。

 保護されているものと思ったが、何の連絡もない。

 ついに失踪してしまったのだ。

 それ以降、家に帰ってくることはなかった。

 

 悲しい別れであると私は寂しくなった。

 出会いがあり、また同時に別れがあるものだとその時実感した。

 悲壮感に暮れていたのかもしれない。

 

 それがマックとの出会いである。

 

 

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