祝300話
前書き
どうも作者のイコです。
今回は、300話に到達したそうなので、IFの話です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
《side白鬼乙女》
今まで、数百年。
ワシは一人でおった。
手下供はおるが、ただ彷徨うだけの魔物に面白みもないにもない。
そんなある日、変化が起きた。
いったい何百年、ワシは寝ていたのか分からないが、目を覚ます出来事が起きた。
変な人間と魔物がワシの庭に入ってきおった。
数年前に何度か人が来たことはあるが、数日来ただけで誰も来なくなった。
それだというのに変な人間は、毎日のように魔物を連れてやってきおった。
すでに一ヶ月じゃ、人と魔物が出入りしたことで久しぶりに手下を召喚できるようになったのじゃ。面白いと思ってワシは一匹の小鬼を召喚して、変な人間と魔物にぶつけてみた。
「なっ! なんと情けないやつなのじゃ!」
髪を掴まれて泣き叫んでおる。
ええ歳をしてそうなのに、変な人間の顔は面白くて、笑い転げてしもうたのじゃ。
「なっ、なんと面白いやつなのじゃ!」
小鬼と戦ったせいなか、やつは次の日に来なくなったのじゃ。
つまらんのじゃ。
じゃが、すぐに変な人間はまた来るようになった。
どうやら、警戒して武器を持ってくるようになったのじゃな。
まぁ、前のように面白い姿を見せてくれるのであれば、なんでも良い。
ワシはまた小鬼を一匹召喚して、変な人間に戦わせてみた。
おや? 今度は棒みたいな物を振り回して、変な人間が勝ったぞ。
う〜ん、流石に小鬼が一匹だけじゃダメか? それにしても弱いなこの変な人間はもう少し構ってやってもいいか?
ワシは召喚できるまで待って今度は武器を持たせた小鬼を出現させてやった。
やつは棒を使って倒せなくて驚いているようだ。
「くくく、やっぱり見ていると面白いなぁ〜」
最近は、変な人間がくるのが楽しみになっていた。
ワシが出す試練を突破して、どんどん成長していく姿も見ていて、面白い。
それに奴がくるようになって、今のままのダンジョンで良いのか考えるようになった。ワシは外に興味を持っておらなんだが、あの変な人間となら、外に出ても良いかもしれん。
「うむ。ちょっとはダンジョンを変えてみようか?」
私はダンジョンの中を作り変えることにした。
変な人間をもっと困らせてやりたい。
だから、ダンジョンを成長させて奴を苦しめて、成長させてやるのだ。
「おい、魔物ども! 建築工事をするぞ! 寝ずに働けよ!」
ふふふ、変わった我がダンジョンを見て驚くがいい。
「くくく、さて、今日も仕事……」
ワシが作業用の服に着替えようとしていると。
【ミズモチ】《アベ〜》
「いたた、どうして?」
突然背後に気配が現れて振り返ると、変な人間がこちらを見上げた。
「えっ?」
ワシは固まってしまって動けなくなる。
「あっ!すみません。勝手にお邪魔して」
【ミズモチ】《オジャマ〜》
次第に状況が理解できて、私は顔が熱くなるのを感じる。
「コロス!!!」
「あぁ、ご近所ダンジョンさんのボスさんですか? いつもお世話になっております。阿部秀雄です。こちらは相棒のミズモチさんです」
【ミズモチ】《ヨロ〜》
のんきに挨拶をしてくる変な人間にワシは本気で、平手打ちを放った!
じゃが、やつはコケて避けよった。
「あっ、はは。そうですよね。お着替えにお邪魔したのに何を自己紹介してるんだって思いますよね。すみません。お邪魔してしまって、すぐに出ていきますでの」
【ミズモチ】《バイバ〜イ》
慌てて出て行った変な人間にワシはジタンダを踏んで怒りを表した。
「肌を見られた〜。誰にも見られたことなどないのに」
ぐっ! もう嫁に行けぬ。
これは、奴を鬼にして、ワシの婿にするしかあるまい。
ここから、ワシの変な人間。(阿部秀雄)婿養子計画が始まったのじゃ。
鬼にしてしまえば、たとえ人間の女子と結婚していようと、その女の寿命が尽きればあとはワシのものになるのじゃ。
「くくく、どれだけでも待ってやるぞ。お前と共に外に出てやるぞ!変な人間よ。お前はワシの物になるのじゃ!!!」
♢
《side白鬼たち》
「なぁ、白夜叉様、初恋だろ?」
「ああ、拗らせてるな」
「だな。絶対に指摘はしないぞ」
「ああ、指摘したら照れ隠しで殺されるな」
白鬼たちは、主人の初恋を陰ながら応援するのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
どうも作者のイコです。
本編とは全くの無関係です。
こんな感じだったら面白いなぁ〜と思って書きました。
IFルートのSSです。
それでは、明日からまた本編をお楽しみください(๑>◡<๑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます