第50話 レベル6
前書き
新年あけましておめでとうございます。
本年も阿部さんとミズモチさんの活躍をどうぞお見守りくださいませ(*^_^*)
よろしくお願いします!
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皆さんに年賀メールを送った後は、ミズモチさんも交えて四人でご挨拶です。
「新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
私が挨拶をすると両親は笑顔で応じてくれました。
「はい。おめでとさん」
「おう。あけおめ」
母さん、父さん、軽いです。
「ミズモチさんもおめでとうございます」
《ミズモチさんはプルプルしながら、何が?と言っています》
「そうでしたね。魔物のミズモチさんは知らないかもしれませんね。
暦と呼ばれる一年の周期が存在します。その終わりに良いお年をと別れを告げて、年度が代われば明けましておめでとうございますと挨拶をするのです」
《ミズモチさんはプルプルしながら、はいと言っています》
「ミズモチさんとも挨拶が出来るようになると嬉しいですね」
《ミズモチさんはプルプルしながら、はいと言っています》
「ええ。ちゃんとミズモチさんが言いたいことは伝わっているつもりですよ」
本日は、プルプルと愛らしいミズモチさんを抱きしめて寝ることにしましょう。
元旦ぐらいはいいですよね?一緒に寝ても……
ダンジョンから帰ってきて、大掃除をして、少し昼寝をしましたが、ミズモチさんを撫でていると凄く安心できて、たっぷりと寝正月を送りました。
目が覚めると昼前になっていて、私が起きるのを待っていてくれた両親と共にお節料理を食べました。
「あんた、餅は何個いれるんや?」
「二個でお願いします」
家の雑煮はすまし汁です。
金時人参、大根、鶏モモ肉、お餅という具材なのが懐かしいです。
「ハァ~この味が懐かしいですね」
「あんた雑煮好きやったからな」
「ええ、何でしょうね。懐かしい気持ちになるんです」
お節料理も母さんが作ってくれる物はどこか懐かしさがあり、四年ぶりに食べると少し涙が溢れてきますね。
「ミズモチさんは、きな粉餅と砂糖醤油のお餅ですね」
ミズモチさんは何でも食べますが、お餅が身体の中で伸びて消化されていくのは、なんだかシュールですね。
「美味しいですか?」
《ミズモチさんはプルプルしながら、はいと言っています》
「ふふ。なんや、あんたとミズモチさんがいるだけで賑やかやね」
「そうやな。いつもは二人やったからな」
「父さん、今日の夜は一杯やりましょう」
「おお、ええな」
「今日は寄せ鍋やからええんちゃうか?そや、数の子もあるけど食べるか?」
「いいですね」
実家にいるっていいですね。一人だと、どうしてもお節料理も、雑煮も、食べる機会がなくなってしまって……ハァ~家族って良いものですね。なんだか結婚したくなります。相手がいませんが。
いつまでも寝ていてはダメなので、顔を洗って服を着替えました。
今年は、インフルエンザなどが流行っているとニュースで見ました。
それでも、新年を楽しむように外へ出る人が増えていますね。
私は少し早めに帰省したので、電車が混むことはありませんでした。
ですが、昨日は新幹線の自由席が乗車率150%だそうです。
帰りも少し早めに大阪を出た方が良さそうですね。
さて、両親との食事を終えた私は部屋に帰って来ました。
することと言えば、レベル6のスキルチェックと参りましょうか。
レベル 6(SP60)
SPのタッチすると項目が現われました。
・魔物の攻撃強化+5
・魔物の防御強化+5
・魔物の魔法強化+5
・魔物の魔法防御強化+5
・魔物の異常耐性強化+5
・魔物の回復力強化+5
・魔物の異常耐性回復+5
・魔物の魔力共有
・マッピング
・ジャイアントキリング
・発毛α+1
……発毛α+1……まさか、こんなにも早くレベルが6に上がるとは考えてもいなかったのです。まだ髪の毛に関しては何もしていません。
今度newtubeで勉強することから始めようと思っています。
色々なメーカーさんもありますし、自分の状態を知ることが大切ですよね。
いつも通り、ミズモチさんを強くするスキルを取って、新しいスキル?をゲットです。
new魔物の魔力共有
・ダンジョン内限定。魔物が持っている魔力を共有して自身の魔力を回復できる。但し、自身の魔力量を越えることはできない。
ふむ。これはダンジョン内で魔力を回復できるミズモチさんが居れば、私は無限に魔法が使えてしまうのではないでしょうか?もちろん、魔力消費がミズモチさんに負担がかかるならやってはいけません。色々と検証がいる能力ですね。
newマッピング
・ダンジョン内限定。ダンジョンに入って一度通った場所であれば、地図が作製可能。但し、ダンジョンから出るとリセットされる。
うむ。これは凄いかもしれませんね。
マッピングがあれば道に迷うことがなくなります。
山で遭難しかけたことで習得できたのでしょうか?
newジャイアントキリング
・ダンジョン内限定。レベル10以上離れた魔物を倒したことで習得。
レベル10以上離れた魔物を相手にするとき、自身に宿る能力を2倍に発揮できる。
私の能力はミズモチさんにほとんど使われていますので、ミズモチさんの力が強化されるということでしょうか?まぁレベルが10も離れた相手と戦うことはほとんどないのであまり必要なさそうな能力ですね。
パッシブスキルなので、普段から発動していますが、レベル10も離れた魔物が居るダンジョンは行く予定がありません。
大阪に帰ってきてから数日でしたが、濃厚な日々を過ごさせてもらっています。
いばらぎ童子ダンジョンの魔石は、梅田さんが引き取ってくれなかったので、私が換金しに行く必要があります。両親へ親孝行のお年玉になればいいですかね?
「ほい、100万円」
あっ、これは冗談ではなく、換金所の男性が帯を付けた札束を置かれました。
「立派な魔石やな。魔力の内蔵も多い。たぶんCクラスの強い魔物か、もしくはBクラスあるかもしれんね。あと、鬼の角は30万やな。装備の加工に使われるねんけど、どうする自分の装備に使ってもいいから、持ち帰ってもええと思うで」
鬼の角さんで装備を作る?なんだか憧れますね。
ですが、本来の黒杖さんは壊れないので、別の杖さんは要りませんね。
「いえ、買取りで」
「了解。じゃここにサインして」
「はい」
私は言われるがままにサインして、冒険者カードに貯金してもらいました。
そこから30万だけ出して、両親へお年玉として渡しました。
梅田さんに130万の半分である65万を渡すつもりでしたが……
【梅田】『それは阿部さんへの詫びも兼ねてるから受け取っといて。私は受け取りを辞退させてもらいます』
というメールを頂いてしまいました。
なかなか上手くいきませんね。
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