第10話 勉強会
図書室で
由鶴ちゃんは真面目に黙々と解いていくけど、勉強が苦手な摩耶ちゃんは私に甘えていた。
「どうして分かるの?」
「ちゃんと勉強しているからだよ」
「風香、マジで助けてー」
「今、そうしてるじゃん」
すると由鶴ちゃんは「摩耶、ちゃんとしな」と一言いうと、摩耶ちゃんはビシッと姿勢を正した。
それから1時間、摩耶ちゃんも真面目に勉強をした。
最初からスイッチ入れてよと、心の中で苦笑した。
※
「終わったー」
「お疲れ様」
「疲れたね」
各々リラックスをする。
終わったからなのか、摩耶ちゃんは「ねえ?」と私に声をかけてきた。
「あれ、
摩耶ちゃんが指さす方向を見る。
「あっ…本当だ」
摩耶ちゃんはニヤニヤしている。
なんだか怖いなと思っていると、由鶴ちゃんがこう言った。
「彼氏でしょ?」
「うっ!?」
驚いて反射的に直ぐに口を両手でふさいだ。
危ない、ここ図書室なんだから。
「好きなんだ~」
「むぅ」
2人にからかわれて顔が赤くなるのが分かった。
「んじゃ、私らは帰るね」
「えっ…だってこの後遊ぶんじゃ」
「水差さないから」
「由鶴ちゃんまで」
「ばいば~い」
「じゃっ」
2人は本当に先に帰ってしまった。
この後直ぐに、薮木君が私に声をかけてきたから、時間もあるしお茶しにファミレスに向かった。
楽しい時間だったから、夜に2人にメッセージで感謝を伝えたのは言うまでもない。
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