少年は過去に戻って全てをやり直す。

シャチ

第1話

死んで過去に戻る……



俺の名は明石亮平、社会人だ。不幸にもブラック企業に入社した。はっきり言おう、騙された。求人募集の紙を見たら条件が良さそうだったから入ったものも、ボーナスは無しサービス残業は当たり前パワハラも当たり前何なんだほんと。



亮平「あーあ、終わらねぇ〜」



同期の渡瀬が話しかけてきた。コイツは近々転職するらしい…羨ましい。



渡瀬「お前もこの会社辞めて転職した方が良いぜマジで。なんでも、倒産するかもって噂がかなり出てる…時間の問題だろう」



はぁ、あん時何でプロ野球選手になって無かったんだろう。俺…馬鹿だったな…



そして帰り道同期の渡瀬と飲みに行こうとして道路を歩いていた。少し雑談をしながら歩いていた、するとどこからか叫び声が聞こえた。



「そこの人!逃げて!!その人ナイフ持ってる!」



俺は気づくのが遅くて反応が遅れた。仕事の疲れもあり無理だった。犯人はそのまま俺を刺して行った。



渡瀬「お、おい!亮平!!救急車!誰か!!」



どうやら、ここまでのようだな。俺の人生ってなんだっただろうな…渡瀬、お前は幸せに生きろ俺の分まで…


渡瀬「お、おい…亮平?嘘だろ…死ぬな!死ぬなーーー!」



そして雨が降り始める。救急車が到着して通り魔は誰かが押さえてくれたみたいだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「こ〜ら、亮平起きなさい!」



ん?ここは……アレ!?俺死んだはず…輪廻転生って奴か過去に戻って来たのか。何故直ぐにそんな事がわかるかって?目の前にいる人は死んだ筈の母さんだ。



「亮平?どうしたの、どこか痛いの?」



俺は気づくと涙が出ていた。母さんが死んだ原因は『ガン』だ。病院に行った時は既に手遅れな状態まで進んでいた。父はこの時は仕事が忙しくて中々帰って来れない日々が続いていた。



亮平「う、ううん。なんでもない…」



俺はカレンダーを不意に見た。日付は……20〇〇年!?そっか…俺はやり直せるチャンスを貰ったんだ。感謝するぜ、神様…



「ご飯にしよっか!今日は亮平の大好きなカレーよ…」



俺は懐かしき食卓に行く。今までの生活は略インスタントラーメンだけ、たまぁにコンビニの飯を買いに行くくらいだ。しょうがないだろあそこの会社、給料安すぎなんだから求人の内容と全然違うんだよ。



亮平「いただきます!」



〜数分後〜


俺は飯を食べ終えるとグローブを持って庭に出た。この頃の俺は野球をやっていた。訳があり途中で辞めてしまったが…今回は最後までやってやる。



亮平「確か、この時はまだスライダーとか無かったんだよな…」



俺はスライダーを投げる。



ギュカ!



思ったより曲がった。なんだろう、体から力が溢れる何だかんだ身体能力も強化されているみたいだった…これなら、高校に行ったら名門校からスカウトの声がかかる。家族を楽にさせてあげられる。



こうして俺の物語が始まった。

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少年は過去に戻って全てをやり直す。 シャチ @takenoko1

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