ジャンル:異世界のなんか

私の名前は、アイ=ファ。


エルフに伝わる古代の遺跡にやってきたわ。

けど、この遺跡にはある言い伝えがあるらしくて……?


「お嬢さんがここに来るのは2度目ですね」


「えっ!?」


私は驚いて声を上げてしまった。だってここには一度も来たことないから!

でも確かにここは私が前にも来たことのあるような場所だった。


(なんでそんな事を知ってるんだろう?)


「さあ、早く奥へ進んでください」


そう言ってその人はまた私の背中を押した。

そして気がつくと目の前に扉があった。

その扉を開けるとそこには祭壇のようなものがあった。

その祭壇の上には見たこともないような綺麗な宝石が置かれていた。


「これがあの言い伝えにあった秘宝……」


すると後ろにいた人が急に大きな声で言った。


「それに触れるんじゃありません!」


私はびっくりして振り返った。

そこには黒いフードを被った人がいた。


「あなた誰ですか?」


「私ですか?私は……」


その時、突然風が強く吹いた。

思わず目をつぶってしまった。

次に目を開いた時、そこにいたはずの黒いフードの人はいなくなっていた。

代わりに後ろにいた白いローブを着た人が立っていた。

私は恐くなって逃げようとした。しかし足が動かない! よく見ると足元が凍っていたのだ。


そしていつの間にか周りを氷の壁に囲まれていた。

どうやら閉じ込められてしまったらしい……。

もうダメだと思った瞬間、急に強い光が差し込んできた。

眩しくて目が開けられない。

しばらく経ってやっと光に慣れてきた頃、誰かの声が聞こえた気がした。


―――君ならきっとできるよ―――


…………あれ?今のって夢? ううん違うよね、だって今もはっきりと覚えてるもん。


それにしても不思議な体験をしたものだ。まさかこんな事が現実にあるなんてね。


けど本当に不思議だ。


どうしてあんな夢を見たんだろうか?

今度こそ寝坊しないようにしないと!



……そういえば夢の中で遺跡に入った時に聞こえてきた声は誰なんだろう?


どこかで聞いたことのある声……





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