海鮮魔物いっぱい!
「ロブスターにサザエっぽい巻貝、次は何かなー。」
「千春あのサザエ食べるの?」
「触手キモかったんだけど。」
「鑑定したら食べれるって書いてたもん。」
回収した魔物の話をしながら先へ進むJK軍団とその一行、そして。
「千春、来たぞ。」
「魔物?」
「あぁ、これは楽しみな食材がやって来たな。」
ルプはニヤリと笑いながら話す、そしてビェリーがニョロニョロスイスイと泳ぎながら先を進むと。
「カニばーい!!!!」
「カニです!」
「やっぱり焼きガニだろうなぁ。」
「えーカニしゃぶじゃない?」
「鍋!チハル鍋!」
「カニたっぷりチャーハンも良いなぁ餡かけで。」
皆はロイロよりも大きなカニを見ながら話す、後ろではセイレーン騎士団、そして人魚達がオロオロとしていた。
「チハル様!あの魔物は外皮が固く素早いです!危険です!」
「そうなの?」
千春はナラーシャにそう言うとアイテムボックスを足元に開ける、大きなカニはバランスを崩し倒れる。
「ほい!足ゲット!」
入れたままアイテムボックスを閉じると足が2本消滅した。
「反対側もやりますか?」
「いや、片方だけの方がバランス取れないからこっちじゃん?」
「そうですね。」
サフィーナはそう言うと残り2本の脚を同じ様にアイテムボックスに入れ閉じる。
「あとは爪と反対側だねー。」
「まかせり~♪」
ビェリーはそう言うと残り一本になった側の爪に向かって泳ぎ尻尾を振る。
「結界切りばーい♪」
シュパッ!
「彩葉もー行きまーす!」
彩葉はまたもや足から水流を噴出しながら突っ込むと、カニは爪を振り下ろし彩葉を挟む。
ガキッ!!!
「もう!邪魔です!」
バキッ!!!
カニのハサミをへし折りそのままハサミの付け根を殴りつけるとハサミが体から離れた。
「蹂躙してんなぁ。」
「ビェリーイロハ無双だねぇ。」
ルプと千春が呟くとナラーシャが声を掛けて来る。
「チハル様、あの魔物はインラスボラと言われる名の付いた魔物です、物凄く危険な魔物なのですが。」
「へぇ、美味しいの?」
「おいしい!?いえ、食べた事は御座いません!」
「そうなんだ、楽しみだねー♪」
ビェリーと彩葉に足をもがれ、体だけになったインラスボラと言われているカニは影に沈んでいく。
「終わりば~い♪」
「終わったわ~♪」
「お疲れ~!」
「チハルあとはマグロ!」
「魚系欲しいよね。」
「あー山芋と刺身のドンブリたべてぇ~。」
「良いなソレ、魔物で居なかったら帰り捕獲して行こう!」
次は魚だー!と言いながらJK軍団は先に進む、そして次に現れたのは魚だった。
「ひゅ~♪カサゴじゃん?」
「でっけぇ~。」
派手な鰭をフルフルと揺らしながら威嚇する大きな魚、広い空間をゆっくり泳いでいると方向転換し千春達に突っ込んできた。
「うわ!やば!」
「大丈夫じゃ、結界を張っておるからのぅ~。」
焦る千春にのんびり答えるロイロ、するとワークスは結界の外に出る。
「移動するのは面倒ですが相手から来てもらえるのでしたら。」
ワークスはそう言うと刀を一閃し刀を仕舞う。
「へ?終わり?」
魚は勢いのまま壁にぶつかると、半分に綺麗に分かれる。
「おぉ、二枚おろし!」
「カッコいい~!ワークスさん!」
「なんで刀よりデカい魚が切れるのだろう。」
「あー漫画あるあるだね。」
「衝撃破とか。」
「かまいたち的な?」
JK達の呟きにワークスが答える。
「刀に魔力を通し切断面を伸ばしておりますゆえ。」
「おぉ、なんかかっけぇ。」
「これも収納するばーい。」
サクッと収納するビェリー。
「チハルおねえちゃん、あそこ光ったー。」
「ん?どれ?ユラ。」
「あれー。」
ゴロゴロと転がる岩の隙間から光の反射が見えると千春とユラは泳いでいく。
「おぉー!宝箱ぉぉぉ!」
「やったぁ!」
「ナイスユラ!」
千春とユラは宝箱を見ながら喜ぶ、横からエンハルトとアリンハンドも近寄り宝箱を見る。
「立派な箱だな。」
「凄いですね、この箱だけでも価値が有りそうです。」
「これはナイナイしとくねー。」
「開けないのか?」
「うん、罠とか有ったら面倒じゃん?」
「ほぉ、ちゃんと考えているんだな。」
「・・・考えて無い様に言わないでくださーい。」
「チハルお姉さまこっちにも有ります!」
イーレンもぎこちなく泳ぎながら箱を見つける、イーレンが見つけた箱は古ぼけた箱だ。
「お、ほんとだー、コレも回収しとくねー。」
「はーい!」
「いいなー、俺も見つけたいなー。」
「まだ先にあるかも、僕も見つけたいな。」
「大丈夫だよ、まだあるある♪」
千春はそう言うと皆の所に戻り先に進む、暫く進み大きな魔物こそ出なくなったが、集団で襲って来る魚やトゲトゲな魚、サメ等が襲い掛かって来た。
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「結構進んだんじゃない?」
ロイロに乗りスイスイ進む面々、途中に海中マグマゾーンや海藻だらけのエリアと、魔物以外のトラップもあり千春達を楽しませた。
「今何階層くらいなんです?」
頼子はナラーシャに問いかける。
「・・・32階層です。」
「おぉ~!・・・どうしたの?」
「いえ・・・想像以上・・・いえ、在りえない程の速度で攻略されるもので驚いて・・・はい。」
「あー、まぁこのメンバーだしなぁ。」
頼子は先頭を泳ぐビェリー、水流ジェットでスイスイ進む彩葉、そして飛ぶように泳ぐロイロ、ミカ、ゼルを見る。
「聖獣様やあの希少金属のゴーレム、そしてドラゴンはまだ分かります。」
「うん、そうだね。」
「しかし、侍女や聖女様、そしてあの規格外の執事は何なんですか!?うちのセイレーン騎士団でも敵いませんよ!?」
「あははは・・・まぁ・・・慣れて。」
「・・・はい。」
頼子は慰めにならない慰めをしながらナラーシャと進む。
「よっしゃー!タコキター!!!!」
「クラーケン!ひゃっほう!」
「タコ焼きじゃゴルア!」
「え?タコ飯がいい。」
「ぶつ切りタコの酢の物食べたいなぁ。」
「酢の物美味しいよねぇ。」
「おでんのタコも好き。」
「分かる!美味しいよね!おでんタコ!」
大きなタコ、クラーケンを目の前に調理方法を叫ぶJK軍団。
「チハル様、自分が行っても宜しいですか?」
エーデルは剣を抜きながら千春に言う。
「大丈夫ですか?動きにくいでしょ?」
「いえ、大丈夫です、慣れてきましたので。」
虎顔でニッコリと笑うエーデル、後ろからホーキンも剣を抜き付いて行く。
「私も行きます。」
「少しは良い所見せたいのはお互い様か。」
「エーデル団長もですか。」
「まぁな。」
2人は剣を構えたまま足を踏ん張ると地面を蹴りながら泳ぐ。
「右行きます。」
「おう任せた。」
クラーケンは大きな足を一本ずつ狙いを定め振り下ろしていく、しかしエーデル、ホーキンは一閃し足を切り落とすと折りたたまれていた他の足にも切りつける。
「ふんっ!」
「はっ!」
クラーケンは次の足を振り上げるがまたもや切り落とされる、そして。
「あー!墨吐いた!!!!」
「エーデルさん!」
「ホーキンさん!!!」
美桜と麗奈は叫ぶ、そして麗奈は精霊を呼ぶ。
「オピクスさーん!」
「あら、レナ、今日は海?」
「うん!あのタコの墨消せない!?」
「流しちゃうわね~♪」
水の上位精霊オピクスは軽く答えると水流が巻き起こり墨は綺麗に散る。
「あ!エーデルさん!」
美桜はエーデルの姿を見て叫ぶ、エーデルは既にタコの目に剣を刺し、ホーキンは残りの足を処理していた。
「凄い!倒してる!」
麗奈もキャッキャと喜び手を叩く。
「おぉ~流石騎士団のワンツーだねぇ。」
「自慢の騎士団長と副団長だからな。」
「嬉しそうだねぇハルト。」
「そりゃ自国の騎士団長が褒められて嬉しくないわけないだろ。」
「そりゃそうだ。」
千春とエンハルトが話している間に影使い達が散らばった足を影に収納する。
「よっしゃ!タコ焼き!」
「タコ飯!」
「おでんタコ!」
「酢の物!」
「チハルなら何つくる?」
「ん~ニンニクとバジルを効かせた唐揚げかな。」
「「「「「「美味しそう!」」」」」」
「お酒にも合うよ、多分。」
「チハル!作ってくれ!」
「俺もそれで。」
「わっちも!」
「僕もそれで!」
「帰ったらね~♪」
千春はケラケラ笑いながらロイロに乗ると皆を先へ促した。
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