003_紅蓮の空、青い世界/納屋

 作品リンク:https://kakuyomu.jp/works/16817139556356420510

 ・愚弟の感想

 本作のヒロインは、今回の企画の参加作品でキャラクターの実在性が一番高かったです。

 ここでいう実在性とは、キャラ属性でもキャラ設定でも目新しさでも王道っぽさでもありません。

 キャラクターが作者の内面に確かに息づいていると感じさせる性質のことです。

 平たく言えば、グレンという人間が本当にいるのかもしれないと思わせられました。太陽みたいな子です。かわいい。

 私個人としては、グレンがなにをしていても魅力的に感じて楽しく読めると思います。かわいいので。

 しかし、普通の読者はそれだけでは引っ張れないかもしれないとも思います。

 例えば、ストーリーに分かりやすいマイルストーンを用意してみるといいかもしれません。「次はこれをしよう」「どこそこへ行こう」「あれを取って来よう」といった些細なものでも充分だと思います。

 連載中ということですので、ひとまずは完結を目指して頑張ってください。応援しています。


 ・小山の感想

 人間ドラマの共感性が非常に高い。

 2000年代から僕たちが追い続けてきたものがそこにあるように思われる。「えいえん」とは続くからそう呼ばれるのではなく、続いてほしいという幻想を込めて言祝がれる。

 テーマはわかるけれど、1章におけるファンタジー要素に対する言及が作中全体を通して薄すぎる。

 グレン周りはそのままでもいいけれど、これだけの感情線を引けるのであれば、それ以上(異形の父など)は蛇足に近い。そちらの設定に重きを置くならば、0章時点からもっと大掛かりに展開させるべきだろう。

 最後に、君の物語ではなくて、君たちの物語であり続けることを祈るよ。

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