Phantom Class シーズン1
Storie(Green back)
epilogue
平和で平凡な世界と死と隣り合わせに生きるヒーローたちの世界。
その境界線をどんな風に超えていくのか、私は知らない。
どんな風に見つけるのか、どこにあるのかも知らない。
だからこそ、その世界に私たちは羨望の眼差しを向けるのだ。
ポテチを咥えて、コーラを口に運び、ソファーで足を伸ばす。
冴えない会社員の日常に彼女たちはいた。
「Phantom Class」
訳すと怪人クラス。目の前の深夜テレビではPhantomの特番が組まれている。
Phantomが初めて現れたのはまだ私が夢ばかりをみていた中学生の頃だった。
日本の政治家の汚職事件解決に関与した謎の組織。
目撃情報から恐らくまだ学生だろうと思われている彼女たち。
メンバーの人数も構成も性別も年齢も全てが謎に包まれている。
そんな情報からメディアはこぞって彼女たちを取り上げて、騒いだ。
勿論世間もそれに乗っかって騒ぎ立て、ファンを名乗る人まで現れた。
私もその1人だが。
そんな謎めいた学生たちを人々は「Phantom Class」ともてはやした。
先日久々にPhantomが日本で活躍したため、忘れていた世間はまた大袈裟に報道。
こうして連日特番が組まれているわけだ。
ガシャリとポストの乱雑な音が耳に届く。
見覚えのあるポストカードが乱暴にも挟まっていた。
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