第17話

 それはそうと……。


「ちょ、38さんぱち? Gギアラックがあるだけで何もないぞ?」



 基本、Gギアは、Gギア倉庫などに収容する際、GギアラックというGギアを安置して修理や補給などをし易くする為の装置に設置する。



 で、38さんぱちに指定された場所にはGギアが出撃し終わった空のGギアラックがあるだけ。



 うぉ~い⁉ どうなってんの⁉





「しかも、ここ、オレのゲズのラックじゃねぇかッ⁉」

 ダジルさんが横から割って入って話してくる。


 うぉいッ⁉

 ダジルさんのゲズのラックかよッ⁉





「大丈夫なのかよ、38さんぱちッ⁉」


『ノンプロブレムです。そのGギアラック周辺に前マスターが設置した接続端末があります。』


「えっ、そうなの?」





 Gギアラック周辺の壁をチェックしてみる。


「おおッ!」

 確かに接続端末がある。





「で、これどうすんの、38さんぱち? 接続端末はあったけど、これ何かしたら地下への通路が現れるの?」


『イエス、マスター。』



「何したら良いか分からないんだけど? どうやったら通路に出られるの?」


『前マスターが、ある特殊な動作で通路が現れる様に動く様にしてあります。順番に工程を言っていくので、その通りに動いて下さい。』


「ほいほいさ」



『まず、接続端末にFGファイターギアまたはWGワーカーギアの外部接続部を繋いで下さい。』


「よし来た」



 基本的にCGチャリオットギア以外のGギアは統一規格で、外部接続部を両手のマニュピレーター……まあ簡単に言うと指先、に備えていたりする。

 とりあえずゾンドの指先のマニュピレーターを壁の接続端末に繋いでみる。


「で、どうすんの、これ?」


『ノンプロブレムです。次に、OSオーエス……つまり、私の操縦コンソール画面がめんで、認証キーを求められるので、リィトと入力して下さい。』


「ふむふむ。なかなか安直なパスワードだ事で。」


 

 パスワードを言われた通りに入れると……。

 ガガガ……ガタン!

 すぐ横のGギアラックの基盤部分がスライドして中から扉が現れた。

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