第8話

『マスター。ゾンドのセットアップ、完了しました。』



「じゃあ、いっちょ、動かしてみますかね。」

 とりあえず足を動かしてみる。

 うむ、普通にゾンドの足が動くね。



 次にアーム部分。

 こちらも問題なし。



 では、何かを持って運んでみるか。

 ドラム缶など掴んでみる。

 しかし、ツルっと滑って、落としてしまう……。



 わぁーぉ……。

 そんなところでいきなりつまづきますか……。





 何とか、もう一度掴んでみる。

 おし、今度は何とか。



 そのままゾンドの足を動かして、数十メートル運んでみる。

 まあ、このくらいできたら、何とか工事の仕事くらいはこなせるか。





 葬儀の際に来てくれた方が、父さんの穴埋めで主採用じゃないけど工事の日雇いバイトで使ってくれるとの事。



 一応、父さんは、この村の立役者なので、オイラにも仕事を融通してくれるとの事。





 そして、先方は、いつからでもOKと言ってくれていたから。


「いきなりお邪魔してみますかね。」


『マスターの腕では、正にお邪魔だと判断します。』


「うわーぃ。心温まるお言葉、非常にありがとで。」




 

 二足歩行にそくほこうちょい早足程度はやあしていどでゾンドを走らせてみる。

 そのまま、先方……工事の仕事の親方のミハエルさんが居る物見台ものみだいに向かう。



 おお、なかなか軽快に動く模様。

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