99

「先生、流星群を見に行きましょう。星降る夜、愛を確かめ合う先生と私。ロマンチックじゃないですか?」


 私は本から目を離さず、瞳を輝かせる女生徒の間違いを正す。


「流星群は毎年定常的に出現しているから私はロマンを感じない。それに、私と君はまだ愛し合っていない」

「え、?」


 思わず女生徒を見る。彼女の頬がみるみるうちに赤く染まっていった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る