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「見た人には大きな変化が訪れると言われてるんだよ」


 現地のガイドは微笑んで夜空を指差す。暗い星空に輝く、一筋の白い虹。「月虹げっこう」と呼ばれるその光の筋を、僕は静かに見つめていた。


「君はラッキーボウイだね」


 ガイドに肩を叩かれ、妙に清々しい気持ちになった。何もかもが嫌になって逃げ出してきた僕は、これからどう生きていこうか。僕の中に光が生まれた気がした。

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