第30話俺のケツと1週間の修行3
「右、左、右、右、ひだっ、ぬべ、ぐが、ごふお」
子供たちから狙われ続けて30分。あっという間にボロボロになりつつある。なんつう球を投げやがる。
やめろ、ガッツポーズしてんじゃねぇ!
「ちょ、ぐへ、たんま、むぼっ!ちょ、まっ!まてや!!」
当たる度にハイタッチやウェーブが起きる。
このクソガキどもが。
「目に頼りすぎんな。肌で感じろー。魔力を感じろー」
のんびりとさちよさんはいった。爪を磨いてやがる。
「んなこと言ったって!」
魔力を感じるなんて、できるかっ。目を閉じたら一瞬で魂持ってかれるわ。
「っしっかたねぇな。撃ち方やめぃ」
「「「「いぇす!!マム!!」」」」
「ガッハッハッ!協力ありがとな!」
ホントに子供か。こいつら。さちよさんはキャンディを配っていった。
「さて、この手はあまり使いたくないんだが…」
彼女は突然ローブを脱ぎ出した。
ローブを着ていても分かった胸の膨らみがあらわになる。さらに腕を寄せて、胸部を強調する。
┏(*‘ω‘ *)┓ウホッ┗(*‘ω‘ *)┛ウホッ┏(*‘ω‘ *)┓ウホッ
「……揉んで……いいよ?」
「ありがとうございます!!!!」
「ぬわっ!躊躇いはないのかっ?!」
馬鹿野郎!おっぱいは正義なんだ!男子高校生のえろに対する反射神経舐めんな!!
「ぐるるるる」
「げ、言語を失ってやがる。」
「いいかっ!よく話を聞け。目閉じて、わたしの魔力を感じてだ、おいヨダレを垂らすな。おち、落ち着け!!馬鹿野郎!!」
彼女のかかと落としが見事に決まる。
「がっ!はっ!おっぱい!!ぐへっ!冗談!冗談ですから!」
「たくっ。はぁ、目を閉じて、息を吐きながら、相手の位置を探るんだ。」
よし、やってやろう。目を閉じて、息を吐きながら。
なんも見えん!
「せんせい!何も見えません」
その時、両手に柔らかな物が、当たった。穏やかな温かさをはらんでいる。まさかっ!これって、おっぱ!!
思いがけず目を開ける。
目の前にはしり。それもかなりデカい。
「ざんね~ん。町のBAR「おかま畑」のデスティニーちゃんのおしりでした。」
「あらやだ、ぼく、積極的ねん♡これって、運命♡」
どっから出てきた?!
ウインクしないで!!
「どちきしょう!!!」
地面に拳を叩きつけた。こんなっ!こんな、非道が許されてたまるかっ!
「血の涙をながしている?!本来の目的忘れてないか?!強くなりたいんだろ?」
は?強く揉みたいだった気が?
「いいか。この異世界ではな。空気中に魔力が溢れてるだから、呼吸をするたびに少しづつ魔力を体に貯めていってある日魔法に目覚めるんだ。」
「花粉症みたい」
「ガッハッハッ!たしかにな。だから、大なり小なり魔力をみんな持ってんだ。魔力を感じれるようになったら、攻撃に対して予測もできるようになる。おまえもそのうち魔法を使えるかもな」
「だが、1週間ではそこまでの成長は無理だろ?だから、まずは戦いになった時に生き残ることだ。さっきの子供たちから学んだだろ?魔力を帯びた攻撃がいかに危険か。「アクエリアス」の杖が治るまではおまえが死なないことが1番大事だよ」
「死なないこと。」
「お前が死ねば恐らくお前のケツは爆散する」
「なんですと?!」
「お前の尻の魔法は、神様のもんだ。お前の体を間借りはしているが、な。今は器が機能しているが、本来神の力なんてもんは、人智を超えている。器にギリギリ収まってんのに、そこに、ヒビが入ってしまえば、一気に決壊するに決まってるだろ」
「ひっ」
おしりが大決壊だと。なんだか、表現が嫌だな。
「ま、その辺も魔力を自在に扱えるようになれば何とかなるだろ。それよりもこないだのあの白い姿には、なれないのか?てか、どうやって変身して、元に戻ったんだ」
「あの時は怒りで頭が、真っ白で無我夢中だったし。あ、でも、黒い杖をケツに突っ込まれたら元に戻ったぜ。なんか勇者ってやつが、持ってきてさ」
「おい、今なんてった?」
「え、怖いよさちよさん。勇者だよ。勇者。この世界では、珍しくもないだろ?」
「…いや。勇者を自称するやつは。…一人心当たりがある。最悪だ。ありえない。なんで。」
「ちょっとさちよさん?」
「…わりぃ。大将。調べることができたわ。こどもたちには、明日もくるように言ってっから。あと二三日あの修行をしててくれ」
「嫌だああああ」
さちよさんの怖い顔を見て、その言葉を飲み込んだ。
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