女の子みたいなボクあやめっちは、まわりから女の子だと思われている。えっちも女の子どうしのえっちになってまう

ヤッキムン

ロンドン

ボクはロンドンで生まれたらしい。

テムズ川のほとり。

でも、ボクは、その時のことは何も覚えていない。

ロンドンの寒い時季だったらしいけども。


テムズ川沿いの外階段をトントントンッて登って2F。

玄関を入って、右側の窓の下にタンス置かれてある。そのタンスの上にベビーベッド。

そこで、いつも寝ていたんだそうだ。


そういうふうに言われると、なんとなく、そうだったような気にもなってくる。

なんとなくだけど映像も想いだされる。


ベビーカーに乗って、テムズ川沿いをよく散歩していたのは、なんとなく覚えている気もする。

同じ赤ちゃんどうしで、すれ違うと、おたがいに、いつも笑ってあいさつしてたように思う。

ロンドンのきれいなお姉さんも、ボクを見て、笑ってくれていた記憶もある。

ボクは、いつも、きれいなお姉さんと、すれ違うたびに

「ミュージカルか何かの舞台にでも出てるお姉さんなのかな~」

って思っていたようだ。


ロンドン動物園にもママといっしょに行っていた。

そしたら、くまのプーさんのモデルとなった、Winnie the Poohっていうアメリカグマも、ここロンドン動物園にいたらしくて、ママも

「ここにおったんや~」

って感動していた。


キリンさんやペンギンさんたちも、みんな可愛いかった。


ママもパパも、ミュージカルめっちゃ好きなので、ボクもいっしょによく観に行く。

猫の出てくるのとか、列車の出てくるのとかを観た。

列車の出てくるのは、みんなローラースケートをはいていて、客席のまわりをグルグル回ったりしてスピード感あって面白い。

曲も可愛い感じだったりカッコ良い感じだったりして、すぐ覚えられた。

出てるお姉さんも可愛いかった。


ママといっしょに大英博物館に行くために、大通りを渡ろうと待っていた。

そしたらボクたちの横に、赤ちゃんを抱っこしたロンドンのママさんも、同じように、大通りを渡ろうとしていた。

そのママさんは

「ロンドンの車は、いつもビュンビュンとばして走ってるから、通りを渡るのも大変ですね~」

ってボクのママに言っていた。

「大阪の車も、いつもめっちゃとばして走ってますけど、みんな、うまいこと渡ってますよ~」

ボクのママは大阪の人だから、そう答えていた。


「あっ、大阪なんですか~」

「はい。ロンドンも大阪も、ピーターラビットのいる田園地帯ではないですからね」

「大阪のタコ焼き食べたことありますよ~」

「あっ、ほんまですか~?どうでした?」

「やわらかくて、めっちゃ美味しかったです」

「うわ~、うれしいわ~」


それから、隙を見て、みんなで大通りを渡った。

「Thank You very match」

「こちらこそ、おおきに、ありがとう」


「ちなみに、大阪弁の、『おおきに』は『おおいに』っていうvery_matchの意味なんですよ~」

って教えていた。

「そうなんですか~、おおきに」

ってロンドンのママさんも笑っていた。

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