東銀河の三大勢力

 東銀河には以下の三つの大きな勢力が重なり合うようにして

存在し、それぞれが自らの思惑に沿って動いている。


・銀河連邦

・自由貿易同盟(FreeTradingGuild)

・《胚種広布パンスペルミア教》


銀河連邦

 東銀河では、基本的には恒星系ごとに政府が存在し、各政府は独立した存在として認知されている。

 たとえば太陽系に居住するテラリアンは、政府としては『太陽系政府』で一つにまとまっている。しかし、同じテラリアンであってもアルファ・ケンタウリ恒星系に居住しているテラリアンは、政府としては『アルファ・ケンタウリ恒星系政府』である。


 これは他の種族が中心の恒星系であっても、またそれらが混ざり合って居住している恒星系であっても同じである。

 恒星系政府ごとに政治形態は異なる可能性があるが、恒星と恒星の間の距離はかなりの開きがあるため、東銀河の恒星間飛行が活発でなかった時代には何も問題は起きなかった。

 

 だが、恒星間の行き来が活発になるにつれて、恒星系政府同士の対立や闘争を調整するための組織が必要となった。

 こうして作られた政府間の調整組織が《銀河連邦》である。

 銀河連邦は、恒星系政府代表による合議制が基本である。


 連邦は利害調整の場であるため、密偵スパイの育成に熱心であり、宇宙冒険者の中にも銀河連邦の密偵として潜り込んでいる者がいる。


自由貿易同盟(FreeTradingGuild)

 宇宙貿易が活発になるに従って組織された商人のためのギルドが母体となっている。宇宙商人になる比率は圧倒的にフラットランナー族が多いため、《自由貿易同盟》の構成員比率もフラットランナー族がもっとも多い。

 しばしば、宇宙冒険者の遺跡探索のためのスポンサーとなっている。


胚種広布パンスペルミア教》

 宗教勢力であるが、四大種族のどの種族にも信徒をもっているため、無視できない勢力となっている。政治的には中立の立場を取ることが多いが、恒星系独自の進化を見護る立場を取るため、未開惑星への入植に熱心な銀河連邦と対立することもある。


 この宗派の僧侶は《奇跡》の技を使える。これはエルフェン族の多くが使う《魔法》と本質的には同じものだと言われており、このためか《胚種広布教》に入信するのはエルフェン族がもっとも多い。

 

 教義として信徒が宇宙に満ちることを推奨しており、また古代遺跡は、胚種広布を行った銀河先史文明だとされているため、遺跡の探索に熱心であり、宇宙冒険者として古代遺跡の探索に赴く僧侶も多い。

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