偏重世界の音楽家~記憶さえ失った僕に残されたのは音だけだった~
矛盾ピエロ
序章 始まりの音
第1話 ここはどこ?ぼくはだれ?
柔らかな光に瞼を撫でられて意識が覚醒へと向かっていく。
もう少し寝ていたいと思う惰性をどうにかこうにかやり過ごしつつ、ショボショボとした目を擦り大きく伸びをして、
さぁ今日も1日頑張るぞ、とはっきりと覚醒した目を開けると見知らぬ部屋だった。
(...あれ?此処どこだ?)
辺りを見渡しても部屋は静寂に包まれたまま。自分の体に目をやると入院中に患者が着るような検診衣を着てベッドに座っていた。
(なんで病院?どこか怪我とかしてたっけ?確か昨日は...ん?昨日?というか、あれ?えぇ...?)
自分が病院にいる理由を思い出そうと頭をひねっているとそれ以上に重大な問題があることに気づいた。
(そもそも僕の名前ってなんだっけ?)
自分の名前すら知らなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます