クラスで最低と蔑まれた上、幼馴染に振られたけど、後輩を助けたら、超グイグイ来た〜俺が無実な上、実はweb小説の神作者だとわかってももう遅い〜
第30話陽葵ちゃんと海にデートに誘われたけど、その前に水着を買うというハードなミッションに直面した
第30話陽葵ちゃんと海にデートに誘われたけど、その前に水着を買うというハードなミッションに直面した
俺は陽葵ちゃんと海に行くという約束をした……その結果。
「なんか去年より育ったような気がするばい」
「そ、そうなの?」
「うちん胸育っとーばい。先輩はどれ位が好みなんか? 頑張って大きゅうするね」
「いやッ! そんなリクエストしないから!」
いや、今の陽葵ちゃんのC位が可愛くていい!
「先輩、うち、もう少しでDになるばい」
陽葵ちゃんがドヤッと言った顔で言う。思わず目線が陽葵ちゃんの胸に行く。
俺は慌ててその気持ちを振り払った。俺達はまだ高校生、高校生、高校生。
だからあまり進みすぎちゃいけない。自重しないと。
彼女と一緒に海に行くという夢のような展開から一緒に水着を買いに行くという展開になって、ドキドキが過ぎる!
「陽葵ちゃん、はぐれないように、手、繋ご?」
俺は陽葵ちゃんに手を差し出して手を繋ぐよう促した。
街は人でいっぱいで気をつけないとすぐ離れ離れになりそう。
陽葵ちゃんが俺の手を取ると恋人繋ぎしてくる。
自分から手を繋ごうと言った癖に急に恥ずかしくなる。
「先輩ん方からうちん手ば繋いでくれた! あれ? なんか地球ん重力がおかしかよ♪ 身体がなんか飛びよー。あ、あはははっ__♪」
な訳あるかぁ!
「何言ってるの? 陽葵ちゃんが可愛すぎるから心配なんだよ。自分でも気を付けてね。 今、初夏だから、女の子の服は露出多いんからね」
「……あ、あいらしか♪……やっぱり、今、重力おかしか。なんかうち、上に引っ張られとー♪」
はっ? 重力がおかしいって、気持ちが上に向いているっていうこと? 天にも昇る気持ちっていう事? 俺なんかと手を繋いだだけで? 可愛いって言っただけで?
陽葵ちゃん!……可愛すぎる!
陽葵ちゃんが顔を赤くする。止めてくれ! 可愛い過ぎて俺まで顔が赤くなる。
そんな事を考えていると不意打ち。
「せ、先輩、ほ、褒めてくれて、あ、ありがとう。先輩も……そん……カッコよか♪」
「ええっ!」
俺の顔は多分より赤くなったと思う。全部陽葵ちゃんが悪い、俺のせいじゃない。
「ありがとうね。冗談でもカッコいいだなんて言われると嬉しいよ」
「先輩、自信持ってくれん! 先輩はちゃんとフツメンたい!」
逆にメンタルめげるんだけど?
陽葵ちゃんが下を向いて静かになってしまった。俺も下を見てしまった。お互い恥ずかしい。
☆☆☆
「あっ! 着いたばい。女性ん服んフロアばいー」
照れ隠しだろう。陽葵ちゃんが急にテンションを高く言い出した。
女性のファッションのフロアに到着して、水着のコーナーは割とエスカレーターの近くだった。
うう、水着だらけで、俺ビビる。
「陽葵ちゃん、じゃあ、俺は少し時間をつぶしてくるよ。水着コーナーに男がいると困るよね?」
男の俺が水着売り場にいることはいけないことだと思う、女の子は嫌だろう。
陽葵ちゃんだって__でも陽葵ちゃんの反応は違った。
「ええ? 一緒に選んでくれんとね? 一緒に選んでくれん! 自分の彼女ん水着ばい♪」
「ええっ!! 俺に水着姿見られるし、水着のコーナーに男いたらまずいだろ?」
「彼氏はよかばい! 他ん女ん子も彼氏連れとー。うちば一人にするつもりと?」
なに、陽葵ちゃん? ほっぺを膨らませたリスみたいで可愛いんだけど?
最強の可愛い生き物に……ゲームのラスボスに突然エンカウントしてしまったような感じ。
いや、そんなにハードルが高い任務を突然与えないで!
女の子の水着選ぶの? 俺が? 二人で? 嬉しいけど、俺も重力の異変を感じ始めてきた。
「先輩♪ うちん水着姿みたくなかとですか? 見たかて思うてくるーと陽葵嬉しか」
「え? いや、そりゃ陽葵ちゃんの水着姿見たいけど……」
「じゃ、全然問題なかやんか? 陽葵、頑張って先輩ば悩殺すね!」
「い、いやそれは、その__」
いや、全力で悩殺に来ないで! 俺の理性がおかしくなる。
陽葵ちゃんって顔に似合わずグイグイ来るから俺の理性大変。
「たくさん試着するけん全部見て感想言うてくれんね♪」
え? 水着姿の感想言うの? 可愛い以外の語彙ないんだけど?
いや、いや、いや! そうじゃなくて!
頭から湯気が出そうな状態で水着のコーナーの前に来てしまった。
女性のあんな下着みたいな水着のコーナーに入る勇気ないよ! ゆ、許して陽葵ちゃん!
「ひ、陽葵ちゃんなら何でも似合うよ、お、俺がいなくても、だ、大丈夫、大丈夫、俺、ファッションのことわからないし!」
「彼女ん水着ば選ぶとは彼氏ん義務ばい! 駄目です、逃げちゃ!」
陽葵ちゃんは今度はプリプリと頬を膨らまして、俺を睨む。睨んだ顔も可愛い!
ツンツンしながら、俺の手の袖を掴むと、むくれた顔のまま、急に引っ張っていかれた。
陽葵ちゃん、大胆過ぎる!
『あの子達高校生のカップル? 最近の子は進んでるわね』
『でも、初々しくて、かわいい』
何処の誰かしらないけど、大人の女の人が俺達をからかう。俺の羞恥心のHPは0。
「わかったから、だから引っ張らないで!」
結局陽葵ちゃんに引っ張られて水着コーナーに来てしまった。ここであまり抵抗すると、かえって悪く目立ちそうで怖いから、陽葵ちゃんの水着選びに協力する事にした。
高校生のカップルって、目立つだろうな。みな、微笑ましい笑顔で俺達を見てる。俺が抵抗すると、大人の女性からクスクスと笑いがおきる。
俺は陽葵ちゃんに振り回されて嬉しい一方、羞恥心のMPが0になったと自覚した。
『俺が陽葵ちゃんみたいに可愛い子の彼氏でほんとにいいのかな?』
そんなことを考えているうちに陽葵ちゃんに手を引かれて試着室に来てしまった。
ビキニ……の女の子って、よくあんな布面積の少ない水着で平気だな。お尻半分出てない?
「ねえ、先輩ぃ♪ これとこれやとどっちがよかて思う?」
そう言って、陽葵ちゃんが二着の水着を両手に持って試着室の中から顔を出す。
片方は普通のピンクの三角ビキニで、凄く布面積が少ない、もう片方はチューブ型でストラップレスのやはりピンクのビキニだ。陽葵ちゃんは女の子らしい可愛いピンクの水着が好きなのかな?
俺に相談されてもわからないよ……ピンクは似合うと思うけど、布面積が広いヤツの方がいい気がする。だって他のヤツにも陽葵ちゃんの水着姿が見られてしまうんだぞ?
こんな時、なんて言えばいいのだろう? 正直に言うか?
俺にはよくわからん。うん、ここは自分の気持ちに正直に言おう。
「陽葵ちゃんは可愛いから何着ても似合うと思うよ、でも、フリルとかついた可愛い水着でもうちょっときわどくないヤツのほうがいいんじゃないかな?」
すると、陽葵ちゃんはニヤッと意地悪な笑顔で__。
「じゃ、際どかヤツば試着してみるね。先輩は見て感想ば言うてくれんね♪」
俺のアドバイス意味なくね? 俺の脳はショートした。
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