第10話 収奪者

 ハルバードを振るう度に、身体が思い出す。

 肉を裂き、骨を砕く生々しい感触をこの手が知っている。


 街全体に散開しているのもあってか、単独で見たときのランドラブの兵はさして強くなかった。当たるを幸いに薙ぎ倒しながらフラクタと約束した北門へと馬を進めていく。


「――ッ!」


 曲がり角から、不意に少女が飛び出してきた。後ろからは兵が二人。騎乗したまま突っかければ少女も巻きこみかねない位置取り。とっさに下馬して、思い切り跳躍した。少女の頭上を飛び越え、横薙ぎに得物を振るう。血煙が上がり、商店の外壁に赤い円弧を描いた。


「南へ向かって走れッ!」


 リヴィンの叫びに、少女がびくりと身体を震わせて走り出す。その背中から視線を切って、再び馬にまたがった。街に侵入したランドラブ兵を全て倒している余裕はないので、彼女が助かるかどうかは運次第だ。最後まで助けない以上、その場しのぎの自己満足でしかない。


 それでも、ただ見捨てる気にはなれなかった。この手に戦うための力があるのなら、助けられる人は助けたい。これは理屈や利得を抜きにした感情だ。


「まだ大丈夫か? いや、あまりフラクタと離れてもまずいか……」


 今のところは操られた非保持者としか遭遇していないが、ランドラブの部下にも天輪の保持者がいないとは限らない。支配の魔女ラヴルニエストゥスは保持者を大規模に組織化したという点で画期的だったとトーキィは言っていたが、裏を返せば単純な力関係による支配はありえるということだ。


 保持者が率いる部隊と鉢合わせて、フラクタと離れた状況で戦闘に入るのはまずい。目覚めた直後、ルニエの部下たちとやり合ったときのことを思い出す。能力抜きでも巧みな連携で押し切られそうになったのを考えると、リヴィン自身が能力を思い出せないまま戦えばあっさり殺されかねない。


 そう考えると、両側を建物に挟まれた街路が急に危険な場所に思えてくる。先ほどの少女も姿を目にするまでは気付けなかった。不意打ちに対応できる自信があるわけでもない。フラクタだって、不意を突かれれば相手次第では後れを取ることもあるだろう。


 言い知れない不安が脳裏をかすめた直後、落雷のような閃光が空を染め上げた。


「フラクタ!」


 北門へ急行したリヴィンの目に映ったのは、フラクタと対峙する異様な男の姿だった。


 猫背気味に背を丸め、黒一色の鎧と毛皮のマントで固めた戦士だった。帯剣はしておらず、鉤爪のついた分厚い小手をはめているので両腕が肥大して見える。その手にはすでに事切れた人間の頭を握り、陰鬱な表情と暗い眼光で周囲を睥睨している。その頭上にはどす黒い光輪があった。


「……おれの兵を殺したのは貴様らか。少しは歯応えのあるやつが出てきたかと来てみれば……」


 男の視線がリヴィンに向く。だが、すぐ興味を失ったようにフラクタへと視線が戻る。


「……女とガキ……あの魔女ではないな。つまらん。外れか。使い潰して損をしたわ」


 舌打ちをした男が、思い出したように握り締めていた死体を手放す。頭蓋骨を砕かれ、引きずられてきたのか下半身が血塗れの死体はそのまま地面に倒れて動かない。頭上にあるわずかな輝きの残滓が、その者も天輪の保有者であったことを告げていた。


 この場に立って、はっきりした。先ほど感じた嫌な予感は、この黒ずくめの男が発する強烈な存在感を無意識に感じ取っていたのだと。空気までがねっとりと粘度を増したように思える。


「こいつ、どこから……!」


 街に展開していた兵士の指揮官にしては、違和感がある。これほど強烈な気配の持ち主であれば、襲撃が始まる前から接近を感知できたはずだ。その疑問への答えを、フラクタが簡潔に言う。


「彼が〝収奪の王〟ランドラブです。千載一遇の好機、ここで仕留めますよリヴィン」

「……マジかよ!」


 大軍を率いる王が単騎で突出してきている事実に、意識が追いつかない。


 とっさに下馬する判断ができた自分を褒めてやりたい。ランドラブもフラクタも騎乗していないのを見ての行動だったが、そうしていなければ次の回避は間に合っていなかった。


「うわあっ!」


 彼我の間合いは優に三十歩はあっただろう。だが距離は問題にならなかった。ランドラブが無造作に宙を掻くような動きをした瞬間、不可視の斬撃が大地もろともリヴィンの乗馬をまっぷたつにした。


 攻撃が来る、という勘だけで半身をずらしていなければリヴィンも巻きこまれていた。そう考えた瞬間、足の筋肉がこわばり、頭から血の気が引く感覚と共に上半身から力が抜けそうになった。


「くそ、くそっ! いきなりボス戦かよ、ふざけんな!」


 非保持者の兵はもちろん、ルニエ配下のサーデンと比べても桁違いだった。一撃もらえば行動不能、そのまま殺されてもおかしくない。以前のリヴィンならこんな敵もなんとかできたのか。


「落ち着きなさい、リヴィン! ランドラブの能力は〝収奪〟です!」


 フラクタの声が耳朶を打つ。


「触れられれば能力を奪われます。この〝見えない刃〟も、おそらくあの死体から奪ったもの! 付け焼き刃の能力など恐れるに足りません!」

「そうは言っても……!」


 未だ能力を思い出せないリヴィンは無能力も同然、フラクタも遠距離攻撃をする姿は見たことがない。かといって迂闊に踏みこめば両手の鉤爪でずたずたに切り裂かれてしまうだろう。


「恐れることはない、と言いました。奪った能力は長続きしません。全力で振るえるのは精々数分、その後は精度も威力もガタ落ちします。迂闊に攻めず、まずは迎撃と回避に集中してください」

「分かった!」


 触れただけで相手から力を奪う〝収奪〟の能力。規格外の力だが、相応の代償もあるということだろう。他人から奪い取った固有の能力は数分で使い物にならなくなる。もし永続的に奪えるのならとっくに万能の能力者となって誰も太刀打ちできないのだから、そのデメリットは納得がいく。


 だが、自身の弱点を看破されているというのにランドラブに焦る様子はない。広く知られているのだから隠すまでもないということか、あるいは他の理由があるのか。


 ランドラブはいかにも面倒くさそうに言う。


「……貴様ら、能力はなんだ」

「は?」

「有用であれば生かしてやらんでもない。おれの軍に加えてやる」

「……言うわけないだろ。なに考えてるんだ」

「当然です、リヴィン! こいつはこの場で殺します!」


 鼻息も荒く言い放つフラクタ。むしろこっちの方が恐い。その言葉になにを思ったのか、フラクタとリヴィン、等分に向けられていた注意がフラクタの方へわずかに傾くのを感じた。


「……女。ずいぶん俺の能力に詳しいようだが、何者か」

「貴方に教える必要は――」

「いや黙れ。興味がない。手足を潰し、天輪を削りながら聞けば自ずと喋りたくもなるだろう」

「……我が名は〝天輪砕き〟のフラクタ。むさぼり喰らうことしか知らぬ〝飢え渇く獣〟よ、この名も無き戦場こそ貴様の天命が潰える場所と知るがいいッ!」


 フラクタの言葉を遮り、彼女の名乗りをも聞き流し、ランドラブが一歩を踏み出す。

 応じるように、あるいは引きずり出されるように、フラクタも一歩を踏み出した。

 黄金と漆黒、両者の天輪が強く輝く。横槍を入れられる空気ではない。


 地を蹴ったのはどちらが先だったか。振り下ろされる戦鎚が手甲で弾かれ火花が散る。間を置かず繰り出された鉤爪を、勢いを回転に変えた戦鎚が迎え撃つ。リヴィンに理解できたのはそこまでだった。天輪が輝きを増すほどに一撃は速く、重くなっていく。見えないと言うより、思考が追いつかない。


 あの中に割って入っていけば、次の一手を考えている内に二手、三手と打たれて、為す術もなく殺されるのがありありと想像できた。天輪や肉体の強さ以前に、戦闘の経験値がリヴィンには足りない。ただハルバードを握って歯噛みしていることしかできなかった。


「リヴィン、手出しは不要です! 貴方はそこで見ていなさい!」

「……勝てる、のか?」


 手数は両手を使えるランドラブが上。しかし威力では巨大なウォーハンマーを操るフラクタが勝り、技術で手数を補っている。双方、固有の能力は使わずに身体能力のみで渡り合っている。ランドラブが使っていた〝見えない刃〟は、動作がブラフでなければ手先から発生していた。接近戦においては間合いの延長以上の意味は持たないはずだ。フラクタはそれも織りこんだ動きをしている。


「……よく鍛えているな、女」

「奪った能力は長く使えず、新しい能力を奪えば上書きされる。ただ接触するだけでは条件を満たさず、相手の能力がどんなものか知っていなければ能力は奪えない。情報は真実のようですね。つまり、貴方はわたしに触れたとしても能力を奪えない。この条件なら、わたしの負けはない」

「……関係ない」


 強引に伸ばしたランドラブの指先がフラクタの胸鎧をかすめる。同時にフラクタの天輪から黄金の燐光が舞った。ほんのわずかではあるが〝収奪〟を受けたのだ。


「ぐうっ……」

「能力を過信して研鑽を怠り、勝ちを急いで油断を晒す。平凡で、退屈な敗因です」


 彼女は〝収奪〟を受けた。

 だが、比較にならない痛撃を受けたのはランドラブだった。

 フラクタの戦鎚が、がら空きになったランドラブの脇腹に叩きこまれていた。


 外から見ても分かる鎧のへこみ。肋骨の骨折、内蔵の損傷。こらえきれず片膝をつくランドラブだが、眼光は手負いの獣を思わせ、負傷してもなお動きを止めようとしない。容赦ない追撃が絶え間なく彼を襲っているからだ。フラクタの攻撃は止むことなく激しさを増していく。


「ふふふっ。〝支配の魔女〟ラヴルニエストゥスに続き、〝収奪の王〟ランドラブまでこの手で砕けるとは、思わぬ収穫です。すぐに済みますから、じっとしていてくださいね」

「……おぼいあばるなよ、おんなぁ!」


 不明瞭な発音。肺をやられているのだろうか。脇腹の怪我をかばうためか、ランドラブは極端に姿勢を低くして、四つ足の猛獣のように両手を地に着け、ギリギリのところで戦鎚の連打を回避している。跳ね踊るように戦鎚を操るフラクタには、勝利を確認しても雑さは見えない。確実に敵を追い詰めていく。


 見て、触れるだけで他者の天輪と能力を奪うという恐ろしい強敵に対して、フラクタは天輪による身体強化と純粋な戦闘技術のみで打ち勝ったのだ。相手から能力を奪って逆用する、という必勝の勝ち筋を持つ相手に対して、この上なくシンプルで美しい勝利法だった。


 おそらく戦い方については最初から頭にあったのだろう。だがランドラブが万全の状態、例えば必要に応じて能力を奪って使うための保有者のストック、といったものがある状態では、この勝ち方はできなかった。単独で動くところに居合わせたフラクタの強運とも言えるし、ランドラブが迂闊だったとも言える。


(なにか、見落としていないか?)


 リヴィンもフラクタも能力は見せていないので、奪われる心配はない。天輪そのものも、おそらく長時間に渡って触れられなければ問題ないだろう。なら恐れるべきは第三者の介入だ。漁夫の利を狙った保有者が逆に能力を奪われ、ランドラブが逃走あるいは反撃を図ると厄介なことになる。


 二人の戦いを注視しつつ、周囲へと注意を向けた。ランドラブの接近で気付いたが、強力な天輪持ちには独特の気配がある。よほど上手く潜伏しない限り、近寄ってくれば確実に気付けるはずだ。その感覚を信じるならば、今のところ付近に脅威はない。そのはずだった。


「……しずめ、しずめ、我に仇なす者をしずめよ」


 地の底から湧き上がるような怨嗟の声に、危険を感じたフラクタが飛び退こうとした時にはもう遅かった。踏みしめるべき地面が一瞬にして泥濘と化し、ずるりと滑る。バランスを崩し、戦鎚を突き立てて踏み留まろうとした隙にランドラブがゆらりと立ち上がっていた。


(やつに油断や慢心がなかったとしたら。万全の戦闘態勢を整えていたのだとすれば)


 見誤っていたのではないか、という不安がここにきて急速に形を取る。


 ランドラブはフラクタを見て、あの魔女ではない、と口にしていた。それはつまり、支配の魔女や彼女が従える天輪保持者の騎士団と戦う心積もりがあったということではないか。


 ランドラブが使った〝見えない刃〟は遭遇したときに握り締めていた死体の能力だと言ったのはフラクタだ。もしそうではなかったとしたら。奇襲的に使ってこそ意味のある〝見えない刃〟を、すぐ種が割れるような形であえて雑に使って見せたのだとすれば。


 ランドラブは、使い潰して損をした、とも言っていた。その言葉が指すものが、言ってしまえば代替可能な攻撃手段に過ぎない〝見えない刃〟ではなく、ここへと急行するための〝高速移動〟のようなものであったとすれば。


「フラクタ! そいつは複数の能力を使うぞッ!」


 確信があったわけではない。どうやってそれを実現しているのかに思い至ったわけでもない。


 だが、問題にすべきはそこではない。フラクタ。ランドラブの能力が〝収奪〟と〝見えない刃〟だけだと思いこまされた彼女は、地面を泥濘に変えた第三者の存在に気を取られて対処が遅れている。当然、目の前のランドラブがさらに別の能力を行使することなど考えていない。


「……そは祝福されし生命の水。流し清め、死を遠ざけよ」


 ランドラブが泥水をすすり、天輪が黒く輝く。これも能力だ。言葉の内容からして、傷を癒やす回復の力。最悪だ。複数の能力を使いこなし、触れるだけで力を奪う〝収奪の王〟ランドラブ。追い詰めたなどと、最悪の勘違いだ。くるぶしまで沈む泥濘を踏んで駆け寄る。そうしようとした。


「くそ、走りづらい!」


 一歩が重い。足が身体についてこない。すぐ目の前なのに、もどかしいほどに遠い。


 立て直したフラクタがランドラブを迎え撃つ。泥水を跳ね上げる下からの爪をそらし、反撃を入れることに成功した。しかしランドラブが何事か唱えてがぶりと泥水を呑むと、天輪が黒く光って傷は癒えてしまう。水を飲むことで身体を癒やす能力。泥濘を生み出す能力と組み合わせているのか。


「ぐうッ……」


 防御が遅れた。鉤爪がフラクタのすねをかすめ、鮮血が飛び散る。


 低い姿勢からの、徹底した足狙い。ただでさえ泥濘で動きが鈍ったところに、機動力から奪いにきた。複数の能力を使い始めてから戦闘のスタイルが一変したランドラブに、フラクタはまだ対応し切れていない。至近距離から〝見えない刃〟が飛び、鎧で受けたフラクタの肩口から血が舞った。


「こっちだ、ランドラブ!」


 声を限りに叫ぶ。少しでも注意を引ければと思っての行動だったが。


(やり過ぎた)


 こちらを見向きもせず、腕を一振り。

 致命傷を避けられたのは〝見えない刃〟の軌跡が泥濘で見えたからで。

 回避しきれなかったのも、泥濘で足を取られたからだった。

 鎧を断つ一撃。肩口を深く切り裂かれ、血が噴き出す。


(ミスった。やっちまった)


 フラクタはまだ死に体というわけでもなかったのに、自分の位置を大声で知らせる愚を犯した。英雄気取りの思い上がり。だが、反省するのは後回しだ。ここで止まったら、それこそ足止めすら満足にできない足手まといでしかない。足を緩めず、そのまま突貫する。


(――ばか! なにしてるのよあなた!)


 頭の中で、大声が響き渡った。

 ルニエ。彼女の声だと気付くと、目の前に彼女がいた。

 足元の泥を瞬時に凍りつかせ、ルニエが降り立つ。戦場をぐるりと一望すると、彼女は大きくため息をついた。リヴィンには背を向けたまま、端的に彼女は尋ねた。


「答えて。あの女を救いたいの?」

「……ああ、そうだ」


 フラクタに思うところはある。フラクタが殺されれば次は自分だという打算もあった。

 だが、それ以上にこんなところでただし死なせていい人間だとは思えなかった。

 彼女を救うために駆け出した自分に嘘はない。そこを偽る気はなかった。


「……ああ、そう……ふうん。へえ……好きにしたら、いいんじゃない、のッ!」


 ふてくされたような、投げやりな調子で言って。

 支配の魔女は〝魔法〟を使った。


「そこな〝王冠砕き〟よ! まだ天輪が頭についているなら退けッ!」


 フラクタを救いたい。リヴィンの答えを聞いたルニエは、不機嫌に声を荒げつつも泥の地面から無数の氷剣を生成した。進路を遮られたランドラブが氷の刃を叩き折りつつ後退、フラクタも立て直してこちらに駆けてくる。念のため、ルニエとの間に立って彼女をかばう。だがフラクタはちらりと視線を向けただけで横を駆け抜けていった。追いすがろうとするランドラブを妨害しつつルニエが言う。


「先に行って」

「でも」

「いいから! お願い、言うことを聞いて」

「行きましょう、リヴィン。その女のことは、また後で」


 懇願するルニエと氷よりなお冷たいフラクタの言葉に逆らえるわけもなく、背後の森へ向けて走る。天輪の光。振り返ると、泥水から顔を上げたランドラブと目が合った。いくら攻撃を与えても、この場所ではすぐ回復されてしまう。天輪持ちと見れば見境なく殺しにかかるフラクタが退却を選んだのもそれが理由か。ルニエの立ち回りも、相手を仕留めるというより距離を詰めさせないよう牽制に徹している。


「……とうとう見つけたぞ、魔女! 決して逃がさん、貴様はおれの獲物だ!」


 木々を貫く獣の咆吼。思わず身がすくむ。

 背後で、音すらも凍りつくような冷気が立ち昇った。

 振り返ると、氷の津波が猛り狂うランドラブを襲っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る