第22話 今度こそ華麗な脱出劇(のはず)

ニアと同じように、魔法陣の光が止むと狼が現れた。

ちょっと黒っぽい紫で俺とニアが余裕で乗れるくらいの大きさ。


「がるぅぅぅ」


―――かっけぇ…!

名前つけてあげよう。んー…

そうだ、詠唱もしてみよ。


「お前の名前はヴィオレ、我に従う高潔な狼、ヴィオレだ。ここに契約を結ぶ。我はレマ、承認せよ」


「がるう」

【はじめまして、レマ様】


なんか脳内に直接響いてきた。

これでテイム的なのができたってことかな。


「レマ! 今どうなってんの!?」

「こいつをテイムしてみた。思ってることが俺の脳内に響いてくる感じだ。ヴィオレって名前だぞ、仲良くしてやってな」

「すげー!! ヴィオレ、よろしく!」

「わおおん」

【よろしく頼みます、ニア様!】


仲良くできそうでよかった。

乗らせてもらって、この森から再脱出しようか。

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