第15話 華麗な脱出劇、終了のお知らせ

飛ぶのってこんな楽しいんだねー、初めて知ったわ。

これから移動するとき飛ぼうかな。


―シュゥン

…ん? なんか今聞こえた?

[空耳じゃないか?]

神様、それってフラグになるんですよ。

なんでだろう、シェラといい神といいこの世界の人々はフラグ立てんの大好きだな。

みんな喋れるようになった瞬間からフラグ建築士の資格持ってんのかな


―シュゥン

!?  カキィン

反射的に防御魔法を張った。

俺に向かって弓が放たれてた。

最初の音は弓の音だったんね、当たんなかったから気付かなかったのか。

弓を放った人結構強くね??

仲間ほしーい! ラスボス倒せる仲間見つけてパーティー組みたーい!


弓の出先を探す。どっかの国の門? みたいなのがあった。

万里の長城みたいなとこがあって、そこに弓兵が何人かいた。

騎士団とかかな、8人くらいいるけど誰が放ったんだろ。

「あいつ、空を飛んでエルメズに不法入国しようとしているぞ! 攻撃しろ!」

シュゥンシュゥン

[うおっ]

えー何この人たち。物騒すぎん?

脳内でブーイングしつつ弓を避ける。

「あいつ強いぞ!」

「魔帝五冠か!?」

ん? 魔王五冠? ラスボス討伐に近そうなワードが聞こえた。

「魔王五冠ってなんだ?」

俺は地に足をついて、叫んでいた兵士に声をかけた。

「何者だ!」

わあ、まだ武器を向けてくる。

俺は両手を空にあげて攻撃しない無害なことを示した。

「……!」

おっ、武器を下ろしてくれた

「俺はロイス家の長男、ロイス=レミアルマだ。ここはどこなんだ?」

ぶっちゃけロイス家の存在をこの人たちが知ってるかはわかんないけどね。

「ロ、ロイス家だと…!?」

ん? どうしたんだろ

「ロイス家がどうした?」

「なぜロイス家の方がこんな遠くに!? それに長男って言いました!?」

「は、はい長男ですけど…?」

「はあ!? もしかしてなりすまし!? ロジェさーん!」

ロジェ…?

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