第7話 ウザめのシェラさん
これ着替えるのめんどくさい…
異世界あるあるって感じだけどな…
「やーいゼロマー! お前魔力ゼロなのほんとだっせえよなぁwww」
唐突に、後ろから笑われた。いや馬鹿にされたってほうが正しいか。
こいつはロイス=シェーラー。シェラって呼ばれてるね、俺の一個下の弟だ。
魔力ゼロのレマ、だからゼロマって言われる。優秀な魔法使いの家系であるロイス家で、魔力ゼロを輩出するのは家の恥らしい。
さあ、そこの君! チートのはずなのになぜ魔力ゼロなのか気になっただろ?
解説しよう! ロイス家は生まれてすぐ魔力値を測定する。その時俺は前代未聞の魔力ゼロを叩き出した。おかしいなぁと思いオルヴェスに文句を言ったら、魔力に関わらず大量に魔法を使える、つまり魔法打ち放題という設定にしてくれたらしい。やったぜ
[魔力ゼロのやつが実は最強だった、めちゃくちゃ気持ちいいテンプレよな!!]
そうなんすよ!! ほんとありがとうございます!!
ちなみにこの世界での魔力というのは、人によって量が違い、それは一生変わることがない。魔力がある分だけ魔法を放てるが、無くなったら回復するまで待つしかない。あと、使う魔法の威力によって消費する魔力量が違う。もちろん高威力のものほどたくさん消費するよ! 魔力少ない人はよっわい魔法しかできないから、完全に才能の問題になるわけ。ちょっと残酷だなぁ。
でもまあ仕組みとしてはわかりやすいよね。さっすが神様!
[はっはっは、もっと褒めるがいい]
「あー? この俺様を無視かー? うっざ、お父様に言って今すぐこの家から追い出してやる」
さっきまで黙ってたシェラが、我慢の限界といわんばかりに怒鳴ってきましたね。
[あ゛? せっかくレマに褒められて楽しかったのによぉ。ぶっ殺]
わーあ神様それはだめだよー
「シェラ、俺は魔力ゼロだが魔法に関しては自信がある」
「はあ? 魔力なしが魔法を放てるわけないんだよ!! はっ、ついに悲しすぎて理想を現実だと思い込んでしまったのか。出来損ないの哀れな兄をもつと大変なんだよ、こっちの気持ちを味わえや」
なんか無性にイラっとした。これ無双する話だから言ってもいいよね。
「そんなに無能扱いしたいなら俺と戦え!!」
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