第3話 あたし、カメラを語る!

 えっと、前回は自転車の話だったんだけど、今回は日本一周に持っていくカメラの話ね。あたし高校生の時から写真部だったし、家には父のカメラコレクションがあったりするので、ちょっと詳しいんだよね、多分。


 最初にいっておくと、うちはオリンパス派。そういう家系なの。ニコンもキヤノンもソニーもペンタックスもマミヤもライカもハッセルブラッドもHOLGAも良いのはわかってるんだけど、うちはオリンパスなの。だってカワイイでしょ、オリンパスのカメラ。フィルム時代のPENシリーズとか、OM一桁シリーズとか。XAシリーズなんかもかわいいよね。小さくても基本は押さえてる感じ? 米谷スピリットっていうのかな? あたしのバイブルは、米谷美久『クラシックカメラ選書26 「オリンパス・ペン」の挑戦』だからね。


 話がかなりそれたわ(笑) 日本一周に持っていくカメラの話ね。もちろんオリンパスよ。OM-Dシリーズのことも一瞬考えたんだけど、便利使いを考えて「STYLUS 1s」を持っていくことに。「手のひらサンニッパ」よ。


 デザインもOM-Dシリーズを踏襲していてゴツかわいいし、レンズが35mm換算28-300mm相当で全域F2.8ってすごいじゃない。見た目も良いしコンパクトながら性能も文句なし、値段も高級コンパクトカメラの中では安いほうだし。欠点といえば、撮像素子が1/1.7型と小さいことくらい。あたしにとってはそれほど重要なことじゃないんだけど、カメラオタクやギョーカイの人たちにとっては、すごく重要みたいだし、2ちゃんねるなんかでも、撮像素子の小ささでフォーサーズカメラをバカにしたりする人も多いしね。


 プロが広告用でポスターくらいに引き伸ばすなら、撮像素子の大きさは重要だと思うけど、素人が撮ったのをパソコンやスマホで見るくらいなら、それほど気にならないと思うんだけどな、細部の描写まで。みんな画像を等倍に拡大して、チェックして楽しいのかな。あたしにはよくわかんないや。


 撮像素子の小さいことでの欠点といえば、描写力よりボケないことかも。みんな一眼で撮った写真っていうと、被写体の周辺がきれいにボケた、アイドルとか花とかの想像するでしょ。そんな写真こそがいい写真みたいに言う人もいるけど、スナップ写真とか記念写真とかなら、被写界深度が深いほうが良いんだよね。モデルを引き立たせるような撮り方じゃなくって、画面に映る全てを記録するような感じ? 撮像素子が小さいと絞らなくても被写界深度が深いから、少々暗くてもシャッタースピード速くできるもんね。


 あ、もうひとつ「STYLUS 1s」には欠点というか、物足りないところがあったわ。広角側が28mmで物足りないんだよね。フィルムカメラの時代だったら、28が普通だったみたいだけど、今だと24mmくらいは欲しいよね。そのあたりはスマホでフォローするつもり。スマホだと合成でパノラマ写真も作れちゃったりするから、そのあたりも活用するつもりだよ。


 とりあえず日本全国を周って、写真を撮りまくろうと想う。カメラはたすき掛けにして、自転車にまたがったままでもバシバシ撮っていくつもり。日本一周後には、ちょっとした野望もあるしね。

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