第五十五話 「Мисс взять(Miss take)」

"ビュォォオオオオオオオオ―――――"


「ク、クッテクルェ....ッ


 オ、オルウォ、"クッテ"クルェェ...


 ゴ、ゴオウナ――――....ッ!?」


「な、何を言ってるんだ・・・っ」


山頂の建物。 河野、スサケフスキ。


「ヘヘッ バカミテェジャネェカ....


 コイツワヨォッ...


 クッテクルェ.... ゴウナッ....!


 イイカラ、 オレヲ....


 "クッテ"クルゥェ....ッ」


「(――――――)」


山頂の小屋で、乗り物の故障、そして


雪によって足止めを食らった


河野、スサケフスキだったが


「(少し、調子に乗って


  缶詰を食い過ぎたな・・・!)」


雪がすぐに止むと思い、河野は


この小屋の中にいる最中、スサケフスキが


遺跡で拾って来た缶詰をひたすら


口にし続けているのを見て


特にやる事もなかったせいか、


スサケフスキから手渡された


缶詰を食用として気軽に消費していたが....


「(思ったより、スサケフスキが持っている缶詰が


  少なかったみたいだ・・・っ)」


「クッテクレ... ゴウナ... 


 オレヲ、"クッテ"クルゥェ....ッ」


「・・・・」


気付けば、自分達が持っていた


缶詰を全て食べ尽くし


"ビュオオオオオオオオオオ―――――ッ


「(そ、外には出られん・・・・っ)」


しかも、雪は止むこと無く更に激しさを増し、


外に出ようと思っても、出る事が出来ない


「(・・・・)」


「ゴウナ....ッ オルハッ....


 カムァヌェ――――


 オ、オマエダケドゥェデムゥォ


 イキノビルォ.....ッ」


「ば、馬鹿を言うな....っ」


"ビュオオオオオオオオ―――――ッ"


「・・・・!」


「カ、カマワヌェ....ッ


 オ、オレヲクッテクルェ....ッ」


二人は、雪に閉ざされた小屋の中で


食料を失い、完全に


"遭難状態"に陥っていた....


「・・・・っ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る